ブラック企業経営者の本音
ブラック企業経営者の本音 秋山謙一郎 扶桑社
著者によると、ブラック企業の求める理想的な人物像は
- そこそこ育ちが良い
- 上からの指示に疑いや疑問を持たない
- 責任感が強い
- 自分から何かしようという積極性もない
だそうだ。(良く見かけるような気がする)
ちきりんさん風に言うと、「自分のアタマで考えない人」とうことか。
ネットやマスコミでは、ワタミ創業者渡辺美樹氏の
「365日24時間死ぬまで働け」 とか
「無理は嘘吐きのことばなんですよ」
という発言を取り上げてブラックと評する人が多いが、1代で会社を大きくした人の自伝を読むと似たような言葉が出てくる。
オブラートに包むと「極めろ」とか「諦めるな」ということだろう。「極めろ」や「諦めるな」は自己啓発本には大抵書いてあることだ。
タイトルは忘れたけれど何かの本に書いてあった
「死ぬほどやってみな、たぶん死なないから」
を読んだ時に、「ああそうか!」と腑に落ちた経験がある。
普通の人やブラック企業が求める人には、「死ぬまで働け」でOKなのだろうが、中には死なないまでも病気になるまで働いてしまう人がいるのは事実である。
ワタミがブラックと叩かれるのは
渡辺美樹氏の言葉は具体的かつストレートすぎる。
従業員が過労自殺したことに対する対応がマズすぎる。
ということではないか。
ワタミは提供しているサービスのうち妥当な価格より低価格にした部分を、本来従業員に支払われるべき賃金で賄っているということだ。
一方、和民で飲食することがある人は、本来従業員に支払われるべき賃金で、一部飲み食いしていることになる。
ワタミをブラックと批評している人たちは、和民で飲食していないのだろうか? 和民やすき家でなくても格安外食産業は同じような構造だろう。
一部とはいえ、本来従業員に支払われるべき賃金で飲み食いしている人が和民やすき家をブラックと批判することに違和感を覚える。
単にブラック企業はけしからんと批判するだけでなく、
- 病気になるまで、死ぬまで働かない
- 自分のアタマで考える
人を容認する、育てるという観点が必要な気がする。
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