ホウレンソウ禁止で1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる
ホウレンソウ禁止で1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなる 山田昭男 東洋経済
この本のタイトルにもある「ホウレンソウ禁止」は、「報・連・相」が考えないためのツールとして使われていることを揶揄したものだろう。山田昭男氏がいう「常に考える」が実践されていれば、ことさら「報・連・相」などと言う必要はなく、「報・連・相」禁止にしても情報は共有されるということだろう。
「報・連・相」を禁止すればよいというものではないと思う。
未来工業の創業者で相談役の山田昭男氏を始めて見たのは、ガイアの夜明けだったかカンブリア宮殿だった。その時は、ケチで面白い社長で、ちょっと浮世離れしている、くらいの認識だった。
未来工業は、全国に支店、営業所、工場を持ち800人を超える従業員を擁する企業だから中小企業ではない。
大所帯で、未来工業イズム(山田イズム)が徹底できるのは山田昭男氏のカリスマ性によるところが大きいのではないだろうか。
中小企業ならイズムが継承できる人を後継に選べばよいが、会社が大きくなると、経営チーム全体でイズムを継承できなければならないだろう。イズムの継承も経営者チームが自律的に行っているのだろうか?
自律的な社員による会社なのか、カリスマである山田昭男氏あっての会社なのかは、今後問われることになるだろう。
「他人を管理したがるヤツは、自分を管理できない」の中で山田昭男氏は
しつこいようだが、社長や管理職は、その会社内でのただの機能であって、人間としての優劣でも価値でもない。
という。
役職(肩書)と機能と給与を分離するのは難しい。官僚型の組織ではありえない。
未来工業は年功序列、非成果主義でありながら、役職と機能と給与を分離しているようだ。
この会社では「常に考える」が最も優先されるべき価値観なのだろう。
著者の山田昭男氏は平成26年7月30日ご逝去されたそうです。謹んで哀悼の意を表します。
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