サービスの価値
技術者上がり(崩れ)のマネジャと話していると、「サービスを提供するまでの期間」を決めたがらない。あれやこれや理由を付けて「分からない」とか「ケース・バイ・ケース」と仰る。
そこで、技術的な請負サービスの価値について考えてみた。
技術的な請負サービスの価値を
サービスの価値 = サービスの質 × 量 提供までの期間
とすると、「提供までの期間」が短いほど「サービスの価値」は高く、サービスを提供する側にとっては「提供までの期間」を定めることは「サービスの価値」を規定・宣言することである。
逆に、「提供までの期間」を明確にしないことや「提供までの期間」が分からないということは、自らが提供する「サービスの価値」が不明であると明言していることと変わらない。
ただし、そのサービスが提供
できるか/できないか が分からない場合は、「提供までの期間」は有限か/無限かであるから「サービスの価値」は有限か/ゼロであり、「提供までの期間」が現実的であれば、期間を定めることは重要でない。
サービスを提供する側が職人気質だと、「そんなもんやってみないとわからない」となりがちだが、 これはサービスを提供する側の都合だ。
サービスの提供を受ける側は、そのサービスを受けるために必要な費用、期間、リスクについて知りたいと考えるのは当然である。
これが、サービスを提供する側とサービスの提供を受ける側とのギャップである。
リスクは説明できる。費用は期間が分かれば説明できる。問題はサービス提供までの期間である。
横軸:「サービス提供までの期間」(週)、縦軸:全体に占める割合とすると、この分布では、「サービス提供までの期間」はどこまで行ってもゼロにならない。つまり、サービスが提供できない可能性は存在する。
自分が提供しているサービスがこのような分布の場合、「期間はどれくらいかかりますか?」の問いに職人気質の技術屋は、「分かりません」と答える。確かに、極めて少ないが、可能性はあるので間違ってはいない。
しかしである。この分布では、58%は3週以内に、78%は4週以内に、88%は5週以内にサービスが提供できるのである。8週以上必要な割合は1.4%である。
それでも「サービスはいつ提供できるか分かりません」と言うのだろうか。(統計を取っていないとか、一様分布であるなら話は別だが)
技術を知らないマネジャが根性と気合で「1週」というのも我慢する。職人気質の技術屋が「分からない」というのも百歩譲って我慢しよう。しかし、技術者のマネジメントを行うマネジャが「分からない」はないだろう。
「サービス提供までの期間」を3週、4週あるいは8週とするかという議論なら分かるが「分かりません」というのはありえない。
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まあ、σ^^)も最近まで「分かりません」と言っていたので大きなことは言えないのだが...
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