仕事の減らし方 -新世代のプレイングマネジャー-
仕事の減らし方 -新世代のプレイングマネジャー- 上林周平 ITメディア
ITmediaに連載された「新世代のプレイングマネジャーの育成法」をまとめたもの。
著者の上林周平氏はいう、
マネジャーとは、疲弊しながら必死で働き、折衷案である無難な落とし所の持っていくだけの役割では決してない。
そして、
「仕事が減るのを待つ」「人が増えるのを待つ」ではなく、広い視野と一歩踏み出す勇気と覚悟を持って、自ら周りに働きかける。それがマネジャーの仕事として大事なことである。
という。
マネジャは、自分が成し遂げたいビジョンを明確にして、やらないことを判断し、「取り組まない仕事」を見つけ、推進しなくてはならないと。
「取り組まない仕事」を見つけ、推進する具体的な方法として次の6つの方法をあげる。
- 施策そのものをやめる
- 業務プロセスの一部をやめる
- 人にお願いすることで代替する
- プロセスを変更することで代替する
- 横(他部署)へアプローチする
- 上(上層部)へアプローチする
今時のマネジメントは、「仕事は増える」が「人は増えない」ことが前提だ。
エライおじさん達は、この事実に気づかない振りをして前世紀の管理を続けようとしている。当然満足な結果を得られることはなく、環境や上層部や他部署に責任転嫁して思考停止している。問題は、若い世代がエライオジサン達を見て同じように思考停止していることである。
最近、新人マネジャー研修があったようだ。「仕事は増える」が「人は増えない」現状を受け入れて、「取り組まない仕事」を考えているマネジャを講師に呼べばいいのに、前世紀の管理職が来て前世紀の経験を語るだけではこれから先は乗り切れない。
「取り組まない仕事」を見つけ、推進していくための方法で、
①施策そのものをやめる
②業務プロセスの一部をやめる
は難しい。始めることより、やめることの方が何倍も難しい。
③人にお願いすることで代替する
は比較的簡単だ。お願い上手な(仕事を振る)人もいる。
お願いされたときには、必要性を検討して引き受けるようにして入るのだが、シガラミで引き受けてしまうことがあるし、引き受けざるを得ないこともある。
来年は、
- 必要性のない施策、業務プロセスはやめよう。やめるように提案しよう
- 必要性がない案件は断ろう。
それがマネジャの仕事だ。
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