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2015年1月 5日 (月)

なぜか「もしドラ」

 マネジメントの考え方が必要だという話をしたときのあるあるは、

  • なぜか多くの人がプロジェクト・マネジメントを持ち出す
  • なぜか「もしドラ」を持ち出す。

なぜかプロジェクト・マネジメント

××・マネジメントには
プロジェクト・マネジメント
リスク・マネジメント
人材・マネジメント

など沢山ある。

 多くの人が思いつくプロジェクト・マネジメントは学会もあるし資格も複数あるようだ。ちゃんと、金儲けができるようにマネジメントされていて感心する。

 IT業界のシステム屋さんは、システムの導入やリプレイスの際にプロジェクトが作られることが多いし、受注する側は受注案件=プロジェクトだったりするため連想しやすいのであろう。 同じIT業界でもセキュリティ屋さんは、リスク・マネジメントを連想することが多いのではないだろうか。

 プロジェクト・マネジメントやリスク・マネジメントはプロセスが確立されており、ツールも提供されている。

 つまり、××・マネジメントを学ぶことは、考え方と具体的な手法を学ぶことである。(手法だけ理解しようする横着な奴もいるけれど)

なぜか「もしドラ」

 ドラッカーの「マネジメント」を薦めると、「『もしドラ』の方が良いんじゃないの」等とちゃちゃを入れる人が少なからずいる。

 とあ研修でエライ人に「もしドラ」を薦められたことがあた。その時には、「此奴バカか」と思ったが、後で良く考えると自分たちがバカにされていたということに気が付いた。そのエライ人は、「此奴らには『マネジメント』は難しいだろうから『もしドラ』でも薦めるか」と思ったのだろう。

 「マネジメント」は難しいと言う人がいるのは事実のようだ。
σ^^)は「プロフェッショナルの条件」から初めて「~の条件」シリーズを読んでから「マネジメント」を読んだので、特別難解とは感じなかったのかもしれない。

 ドラッカー先生の謂うマネジメントは、考え方(概念)なので、具体的なマネジメント手法(ハウツー本)を期待して読んだ人は難解に感じるのではないだろうか。

 一方、「もしドラ」はマネジメントの考え方を野球部のマネジメントに実装する過程を描いたものである。つまり、普遍的なマネジメントの考え方から野球部・マネジメントを作っている。

結論

 プロジェクト・マネジメントや野球部・マネジメントは、マネジメント対象に対する具体的な実装例である。自分の組織というマネジメント対象を考えた場合、プロジェクト・マネジメントや野球部・マネジメントの実装とは異なる。

 そもそも「成果」が異なる。プロジェクト・マネジメントの成果はプロジェクトが発足した段階で決まっている。(明確でないプロジェクトもあるけれど大抵失敗する) 「もしドラ」の野球部・マネジメントの成果は甲子園出場だ。

 自分の組織をマネジメントしようとした場合には、自分の組織の「成果」を定義することが必要だが、プロジェクト・マネジメントや野球部・マネジメントの「成果」が使えないことは明らかである。

 人は、抽象的な概念より具体的手法の方が理解し易いので、具体論を求める傾向にある。しかし、具体的なマネジメントを考えるなら、抽象的な概念の理解は不可欠である。

 冒頭のあるあるを言う人は「マネジメントの考え方(概念)」について考えていなくて、××・マネジメントのハウツーが知りたいだけではないのだろうか。

 とすれば、あるあるを言う人達に対しては、「そうですよね、プロジェクト・マネジメントは重要ですよね」とか「『もしドラ』分かりやすいですよね」と言いながら、少しずつ抽象的な話に引き込んでいくのかなと思う。

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