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2015年5月23日 (土)

局所最適 <問題は横方向の局所最適>

 間接部門と直接部門の狭間にいて、あるときは間接部門、あるときは直接部門の立場を使い分けていて考えた。

直接部門の立場では

  • 間接部門の人はなぜ、自分が稼いでいないことに気がつかないのだろうか?
  • 間接部門の人はなぜ、現場の人のサポートすることが唯一成果をあげる方法だと気がつかないのだろうか?
  • 間接部門の人はなぜ、現場の人から「驕っている」と言われていることに気がつかないのだろうか?

間接部門の立場では

  • 直接部門の人はなぜ、間接部門の分まで稼がなければならないことに気がつかないのだろうか?
  • 直接部門の人はなぜ、間接部門のサポートで成果があがっていると気がつかないのだろうか?
  • 直接部門の人はなぜ、間接部門から「仕事をしていない」と言われていることに気がつかないのだろうか?

と思う。

問題は

 大きな組織になると縦割り主義による局所最適化が問題になるが、この問題は1つの縦割り内の間接部門と直接部門が互いに局所最適化しているのでなないか。

横方向の局所最適

 縦割りにおける局所最適化では、個々の縦割り組織で共通した「自組織の目的」を共有している。 組織全体の目的との整合性は別として「共通の目的」を持っている。 ところが、間接部門、直接部門での局所最適では「自組織の目的」を共有することができない。

  古い組織では間接部門と直接部門は縦方向の関係になる。 間接部門と直接部門が横の関係ならば共通した上位の階層で下位の局所最適を調整できるだろうが、縦方向の関係では上位の「間接部門の目的」を下位の直接部門に適用しようとする。 しかし、「間接部門の目的」は「組織の目的」ではないので、組織の成果を得ることはできない。

 下位の直接部門は勝手に「直接部門の目的」で行動するが、これも「組織の目的」ではないので、同じように成果を揚げることはできない。

 間接部門は自ら稼ぐことはできない。(直接稼げないから間接部門なのだ)
つまり、組織の成果をあげるためには「組織の目的」の下に間接部門が直接部門をサポートしなければならないということである。

それぞれの部門の感情

 組織の成果が上がらない場合に、上位の間接部門はその責任を下位の直接部門に求めるが、「間接部門の目的」を組織の目的化したことが原因であることは明らかである。

 このとき、下位の直接部門は上位の間接部門に対して「驕り」を感じるが、上位の間接部門は下位の直接部門に対して「仕事をしていない」と感じる。お互いの感情に思いを馳せることができない。このように、上位の間接部門だけに問題があるのではなく、下位の間接部門にも問題があることが多い。

 問題を是正しようとする場合、下位部門は上位部門からの注意・指導など他律的に問題を是正することが可能だが、上位部門が問題を是正するためには「自戒」しかないのである。

「組織の目的」の共有

 間接部門と直接部門が、「組織の目的」を共有する努力をすれば良さそうだが、

  • 間接部門に長くいる人はこの事実に気が付かないのか、気が付かない振りをしているのか。
  • 直接部門に長くいる人はこの事実に気が付かないのか、諦めているのか。

何をするのか

 間接部門にいて気付かない振りをしている人と、直接部門にいて諦めている人と、狭間に長くいる自分で、この古くて新しい問題の話をしなければと考えている。

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