「×」を恐れる文化
第1072回
最近、警察や銀行を舞台にした小説をよく読むのですが、描かれている背景としてよく登場するのが「役所体質」のようなもの。
具体的には「新しいことにチャレンジして失敗するよりも、無難にこなして失敗しないほうがいい」と言う考え方。
つまり「×」がつくことを恐れる減点法評価の話がクローズアップされるものが多いように感じます。
これ、一般企業でも最近は多いように思うのです。その結果「判断しない」から「責任はない」、だから「僕のせいではない」という考え方が蔓延する現象です。
確かに失敗すると睨まれるのは当然。でもその前に何も挑戦しないほうがもっと睨まれるべきだと思うのです。特に日々革新と言えるほど、技術や環境は大きく変わります。その中で「保守」だけでは朽ち果ててしまいます。
「×」を恐れる文化を作り上げているのが、今の経営者や管理職だとすれば、「×」を恐れない文化に育てられるのも今の経営者や管理職だと思います。
実感では、「×」を恐れる文化から、「×」を恐れない文化に育てるには、少なくとも「×」を恐れる文化を作り上げた倍以上の時間が必要なのだろうと思う。
今の経営者や管理職が2年で作り上げたのなら戻すのに最低4年は必要だろう。簡単に変えられないような仕掛けを作っていたりするともっと時間がかかる。
組織の風土にも慣性の法則が働く。組織が大きくなると風土は簡単には変えられない。朝令暮改の社長さんは尊敬する。
「×」を恐れない文化に育てるのに時間がかかったら、簡単には「×」を恐れる文化に戻らないだろう。逆も真なりだ。
自分がいる間に「×」を恐れない文化が育たなくても大丈夫、きっとできる。
そのためには、変えようとする「魂」を残すこと。
「魂」が残っていれば必ず変えられる。
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