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2016年3月 9日 (水)

悪役 世界で一番貧しい大統領の本音

悪役 世界で一番貧しい大統領の本音
アンドレス・ダンサ (著) エルネスト・トゥルボヴィッツ (著)大橋 美帆 (訳) 汐文社

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 Netではどこも売り切れていた。仙台に出張したときに時間待ちで入った本屋で偶然見つけ購入した。

 田坂広志氏は、人として大成するには「戦争」「大病」「投獄」のいずれかを経験しなければならないという。
「戦争」「大病」「投獄」を経験することで深い「生死感」を得ることができるのだと。「投獄」は思想的な理由で「投獄」されること、悪事を働いてお縄になることではない。

 ムヒカ元大統領はゲリラとして活動していて、4回逮捕され10年以上服役している。
その中で深い「生死感」を得たことで、人間に必要なことが分かるようになったのだろう。

 今の平和な日本では、ここまでの「生死感」を持っている政治家はいないのだろうか。

 ムヒカ元大統領は、今の日本について

「産業社会に振り回されていると思うよ。すごい進歩を遂げた国だとは思う。けど、本当に日本人が幸せなのかは疑問なんだ。西洋の悪いところをマネして、日本の性質を忘れてしまったんだと思う。日本文化の根源をね」

という。

 この本のタイトルは「悪役」は、

 ムヒカ元大統領は、統治される側(民衆)にとっては、愛されるべき大統領だが、独裁者、共産主義者、資本主義者、アメリカ等統治する側からすると「悪役」になる

という著者のメッセージだろうか。



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