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2016年8月 8日 (月)

工学系卒業生のキャリア形成(上) <大学時代の過ごし方と技術者の地位>

工学系卒業生のキャリア形成(上) 大学時代の過ごし方と技術者の地位  産学官連携ジャーナル 2008年4月号 濱中 淳子

 ちょっと古い記事だけど面白いデータがあった。産学官連携ジャーナル 2008年4月号から6月号に連載された濱中淳子氏の記事だ。

 ちょっと古い記事だけど、面白いデータがあった。

 旧帝大クラスの大学院重点化大学(A大学)×1、地方国立大学×2、私立単科大学×2の工学部卒業生を対象に、専門の授業、語学・教養の授業、サークル・アルバイトの熱心度を世代別に調査した結果について考察したもの。

【A大学(旧帝大クラスの大学院重点化大学)・世代別熱心度】

↑(https://sangakukan.jst.go.jp/journal/journal_contents/2008/04/articles/0804-02/images/0804-02_fig_1.png)

https://sangakukan.jst.go.jp/journal/journal_contents/2008/04/articles/0804-02/images/0804-02_fig_1.png

 このデータから読み取れることは、最近のA大学の学生は学習に熱心でないということ。

【A大学以外(地方国立大学と私立単科大学)の4大学・世代別熱心度】

↑(https://sangakukan.jst.go.jp/journal/journal_contents/2008/04/articles/0804-02/images/0804-02_fig_2.png)

 このデータから読み取れることは、最近のA大学以外の学生は専門の授業について依然として学習に熱心であるということ。

 大学教育の効果について、濱中淳子氏は、大学時代の学習熱心度がその後の技術者としての地位に影響するのではないかという。


↑(https://sangakukan.jst.go.jp/journal/journal_contents/2008/04/articles/0804-02/images/0804-02_fig_3.png)

 そして、濱中淳子氏は

いま1つは、マス型大学出身学生の活用についてである。時代が移り変わっても、専門の授業に熱心であり続けた学生たち。彼らが身に付けた知識・能力をさらに伸ばし、さらに活かすためにはどうすればいいのか。この点の検討を進めるべきである。

という。

 学生時代の学習熱心度は何で計るのだろうか? 単純に成績と相関があるとは思えないということで、娘(非工学部)に聞いてみたら、

  • ラクタン(楽で単位がとれる)な授業は、出席して試験に出るとC、「可」がもらえる。
  • 返済不要の奨学金をもらっているひとは「優」や「S]を取っている人が多い。

 返済不要の奨学金をもらっている人は、成績が下がると奨学金をもらえなくなるという事情があるので、熱心に勉強しているらしい。 

 結果的に、単位が取れればよいという学生は「可」や「C]で、「優」や「S]を取っている人は、熱心に勉強しているらしいということ。

 濱中淳子氏の主張が正しいとすると、卒業した学校名で選ぶのではなく、成績で選ぶ方が良いのだろう。

 採用担当や面接する人は考えてほしいな。


  • リンク切れを修正(sangakukan.jp→sangakukan.jst.go.jp) (2019/0915)


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