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2016年9月17日 (土)

2段飛ばしの研修 <せめてスタート位置に>

 最近研修の講師をやることが増えてきた。多くは部内の研修での講師だ。

 講義だけのこともあるし、講義+実技のこともある。前者は「知識向上」後者は「技能向上」を目的とすることが多い。

 問題を感じるのは後者の「技能向上」を目的とした研修だ。
与えられた時間を考慮してスタート(前提知識・技能)とゴール(修得すべき知識・技能)を決めて、実習内容を考えて、資料を作る。

 こちらが想定した参加者が無理なく階段を登れるように内容を考えている。 ところが、想定していない人が参加すると非常に困る。 

 2段飛ばしや3段飛ばしで上がらないとゴールできない階段になってしまう。

 想定した受講者から外れた受講者をどれだけゴールさせることができるかが講師の技量なのだろうが、現在の技量では想定から外れた受講者をゴールさせるのはとても難しい。

 最近増えたと感じるのは、2段飛ばし問題より大変な、スタート位置まで達していない人だ。
研修期間が長く、しかもスタート位置まで1段、2段足りないなら何とかなるが、飛びついてもスタート位置まで届かないような受講者の場合は、ほとほと困り果ててしまう。

 さらに困るのは、スタート位置に達していない人を送り込んでくる管理者だ。

理解できなくても、受講しないよりマシだろうとか、資料だけでも貰ってくれば御の字という管理者もいる。

 「知識の向上」を目的とした講義(座学)ならそれでも良いのだが、「技能向上」を目的とした研修の場合はほとんどムダだ。しかも、講師の負担が増えると他の受講者の迷惑になる。 講師のサポートでゴールできるレベルの人が、講師のサポートを受けられず、その結果ゴールできなくなる。

 姑息だけど「分かったつもり」とか「できるような気がする」ようにはできる。 しかし、受講者が理解できなければ、また、できるようにならなければ、そのツケが自分たちに降りかかるので安易に「分かったつもり」とか「できるような気がする」ようにしてはならないと思っている。

 「技能向上」を目的とした研修は

  • 短期の研修だけで技能が向上するわけではなく、継続的な自己学習が必要
  • 講義資料だけあっても、講師と同等の知識・技能がなければ活用できない

受講すればよいというものではない。


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