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2016年12月10日 (土)

技術をたかる <たかる奴より厄介な奴>

「人間関係を切れ」 “技術をたかる人”について分析した母の一言に共感が集まる。 FEELE

ソースは はがんさんがTwiiterに投稿した「「技術を気軽にたかってくる人たちへの対応」

「技術を気軽にたかってくる人はお前を頼ってるんじゃなくて下に見てる証拠だから人間関係切れ」

 投稿した はがんさんのお母さんは仰る。

 個々の人間関係の問題はあると思うのだが、そもそも、日本人は技術や知識などの無形のものを評価する習慣が無いことが原因ではないかと思う。

 「匠の技」などと評価しているのは、技術ではなく技術を使って作った有形の製品で、技術は製品を売るためのオマケ程度にしか考えていない。だから、気軽に「ちょっとやってよ」と、技術をたかってしまうのではないだろうか。

 例えば、自動販売機で缶コーヒーを買おうとしたら小銭が無かったので、友人に「ちょっと100円貸してよ」ということはある。しかし、車を買うときに「ちょっと100万円かしてよ」という人はいない。つまり、100円なら気軽にたかれる。が100万円は気軽にはたかれないということだ。

 たかる人は技術を「ちょっと100円貸してよ」レベルだと思っているということだから、「人間関係を切れ」はある意味正しいのだろう。

閑話休題

 部内やよそ様などで技術的な講演・講義をやっている。とあるよそ様も手弁当で何年もやっているのだが、座学だけでなくデモやハンズオンもやって欲しいという依頼がある。

 講義やハンズオンの講師をやったことが無い人にはコスト感覚が無いからわからないのだろうが、ハンズオンはかなりの負担だ。とくに受講者のレベルが異なっているときには勘弁してほしいいと思う。

 しかしである。それを割り引いても、ハンズオンまで手弁当でやってくれというのは、講義やハンズオンの価値が「ちょっと100円貸してよ」レベルだと思っているということではないだろうか。

 その担当さんは、講義が好評だったとか重要だと思っているとか言うけれど、所詮「ちょっと100円貸してよ」レベルだと思っているということだ。残念ながら、そのよそ様は組織的に技術レベルは上がらないのだろうと見ている。

 それでも講義を聞いてくれる人達に罪は無いので最善の努力はする。しかし、「ちょっと100円貸してよ」程度に見られているのは癪だ。

 もっとひどいのは、技術を安売りする身内のエライ人だ。(一般論ですよ!一般論!)

 技術の価値がわからないから、技術をたかられたときに、「ちょっと見てやれよ」とか「ちょっと教えてやれよ」などと気軽にのたまふ。

 大抵は、エライ人が知り合いから「ちょっと100円貸してよ」レベルでたかられたときに、エライ人も「100円くらい貸してやれよ」的なノリで言うことが多い。はがんさんのお母さん言を借りると、エライ人は知り合いに下に見られているのに阿ってそのツケを技術屋に回しているということだ。

 たかりだと正論を言うと業務命令などと言い出すので始末に負えない。(一般論ですよ!一般論!)
 百歩譲って彼らが技術の価値がわからないのは我慢しよう。しかし自分たちのメシのタネの技術を安売りするのは自らの首を絞める行為であることは明白だ。

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 技術をたかられないように技術者自身が技術をマネジメントしなければならないのだろう。そのためには、技術を目指す人にもマネジメントを教えなければならない。

 先の長い話だけれど。



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コメント

私は「お金を払ってくれるならやりますよ。この技術を得るのに時間もお金も払いましたから」と言うようにして安請け合いをしないようにしています。
もしくは友人等には「お金を払えばやってくれるところがありますよ。私がご要望に答えられなかった時にクレーム入れづらいでしょう?」や、「それは時間がかかるのでとても私は時間が作れません。機械は貸すのでやりますか?」等、自分が不満になる原因を告げるようにしています。
友人関係が無くなった人もいますし、続いてる友人はもう頼んでくる人はいません。

名無しさんコメントありがとうございます。
鬱陶しいのは、安請け合いしておいて「やってやれよ」という上司なんですね。
宮仕えの悲しさですが、「ウチの部下は安売りしません」と言い続けないといけない。

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