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2016年12月12日 (月)

講義で伝えたかったこと <初心に戻る>

 先日やった講義のアンケート結果が届いた。

 いろいろなところで講義している。主催者が受講生に聞かせたいと思っていたり、受講生が聞きたいと思っていたり、自分が伝えたいと思っていたりと、話す側と聞く側の組み合わせはさまざまだ。

 アンケートが届いた講義は、以前に自分が伝えたいと思って、主催者にお願いして時間をもらった経緯がある。この講義はもう何年もやってるのだが、今回は聴衆の年齢や経歴、バックグラウンドが違う人が多かった。

 誰に何を伝えるかを考えて、去年の内容から半分リニューアルして臨んだのだが、成功とは言えない感じだ。説明につい熱が入り、リニューアルした部分が伝えられなかった。 講師(自分)のバックグランドを知らない人もいる。当然、「このおじさんに何故こんなことを言われなくてはならないのか?」と思う人もいるのだろう。

 初心に戻って、何故講義の時間をもらったのかを考えてみた。

この研修は技術研修だから基本は技術の習得で

  • 技術力を向上させること
  • 技術力を使って成果を上げること
  • 技術力を使った結果を説明すること

を学ぶ。「わかるように」なることが目標だ。しかし、「できるように」はならないから研修後のOJTや自己訓練で「できるようになる」ことが重要だ。

 IT業界なので技術の移り変わりは速いから、受講者の中には、

  • 技術ではなくツールの使い方などHowToを習おうとする人もいる。
  • 時代の技術に付いていけなくなったら、さっさと管理職になろうと思っている人もいる。
  • 希望しなくても、なりゆきで管理職になるのもしかたないと思っている人もいる。

一方、講師は、

  • 偉い人は管理職の立場で話すので、マネジメントの観点で話す人はいない。
  • おじさんは技術者の立場で話すので、マネジメントの観点で話す人はいない。

しかし、

  • 技術志向の人に対しては、管理職然として「技術も重要だけど~」と言う人より、「全力で技術を追え。そのためには~」と言わなければならない。
  • 管理職志向の人には、「技術屋崩れと言われるな!技術者のマネジメントをせよ。」と言わなければならない。

これが伝えたかったことだ。

 伝えたいことが、時間内に伝えられないのは、伝えたいことに対して多くの言葉が必要で、端的な言葉や内容でないということだろう。伝える内容が練られてないのか、伝えることに自信がないのか?

 いずれにしても、もう一回考えよう。

 伝えたい相手に伝えることができるように、せめて、伝えたい相手に過不足なく発信することを目指そう。

 伝えたい相手ではない人の評価が良かろうと悪かろうと気にすることはない。(とはいえ、本当は気になるのだが...^^;)


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