SoftwareDesign 2016/12 <温故知新 ITむかしばなしスペシャル>
Software Design 2016/12 温故知新 ITむかしばなしスペシャル
おっさんホイホイらしいと聞いて買ってみた。
いやぁ懐かしいなあ、特に
第5話:IDEのさきがけとなったTurbo PascalとTurbo C ......大野 元久
第6話:VZエディタ開発秘話 ......兵藤 嘉彦
たしかマニュアルがあったはずと本棚を探してみたら、
↑Turboc 2.0のリファレンスマニュアル(今でも捨てられなくて持っている。)
↑Vz Editorのマニュアル(今でも捨てられなくて持っている。)
PC9801を使いはじめたのは遅くて、それまではPC8801でCP/Mを使っていた。
N88 DISK-BASICは強力だったけど、Cを使いたかったのでCP/MのSuperSoft-Cを使っていたのだが、Z80 4MHzだからコンパイルが遅い。結局使えるアプリを作ることができなかった。
PC98(といってもPC286Lだけど)に買い替えたときには、真っ先にTurbo C Ver1.5を買った。 MS-Cは個人で買える値段ではなかったからTurboCの値段はありがたかったが、次の年にVer2.0が出て、次の年にTurboC++が出た。安いのはいいが毎年新しいバージョンを追いかけるのは辛い。 MSA(Micro Soft Associates)版を買った。聞きたい事があってMSAに電話したとき、「マイクロソフトさんですか?」と聞いたら「違いますっ(--メ」と言われたことを思い出す。
最初は付属のIDEを使っていたのだが、ちょっと大きなソースをコンパイルしようとするとメモリが足りなるし、エディターのカスタマイズはできないしで結局使わなくなってしまった。
TurboCにはコマンドライン版のコンパイラ、リンカ等が一式含まれていたし、makeやgrep、touchも付いていた。さらにヘルプを表示する常駐ソフトthelpも付いていた。
使い慣れたVZとthelpを常駐させて、コマンドラインでmakeして、エラーが出たらVZでスクリーンをテキスト化してタグジャンプでソースファイルを編集していた。thelpはカーソルを画面上のキーワードに移動してホットキーを押すとヘルプが表示されるので困らなかった。
最近はAVRやARMで遊んでいるけど、Eclipsがなくても困らない。
TurboC 2.0が出たときに、TurboC2.0単独版とTASMとTurboDebuggerがバンドルされたProfessional版があった。高かったのだが、TuroboDebuggerに期待してProfessional版を買ったら、TurboDebuggerは全然使えなかった。
その後、常駐ソフトやデバイス・ドライバーを書くようになった。デバイス・ドライバはインラインアセンブラや直接レジスタにアクセスするコードを書かなければならない。
TurboCはインラインア・センブラやレジスタにアクセスするソースは一旦アセンブラにしてからTASMでアセンブルするので、TASMがないとデバイスドライバを書くのはとても面倒だ。買って何年もたった後でTASMを買っておいてよかったと思った。
Turbocを買った当時、周りはHost/Terminalの影響が強くてコボラーはたくさんいたけど、Cで書いている人はいなかったから全くの独学だ。
その後UNIXの勉強を始めたときにCで読み書きできることが役立った。 今と違って、UNIXのアプリはソースからコンパイルするのが当然だったので、自分が使っている環境ででコンパイルが通らない場合はソースにパッチを当てなければならないのだが、当時google先生はいなかったので、自分でソースを読んでパッチを当てなければならなかった。
誰かがコンパイルしてくれたバイナリを探しているだけでは、UNIXは使えるようにならなかっただろうし、世の中にないアプリは作ればいいと考えるようにはならなかっただろう。
と考えると、TurboCを買ったのは人生の転機だったのかもしれない。
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こんにちは。
Vz Editor、Turbo C持っています。当方は、PC286LEでしたが。
もっとも、趣味レベルなので、夢を買ったようなものでした。
たしか、BORLAND C++ 3.0までつきあったと思います。
途中で、PC286LEは、2FDD仕様からHDD仕様に変えてしまいました。
もっとも、当時のHDDは、20MBでした。
どれも、捨てられずに持っていますが、今でも動くのでしょうか。
懐かしいです。
投稿: DAI | 2016年12月17日 (土) 00時40分
DAIさんコメントありがとうございます。
PC286LのHDDモデルを買ったのですが(1年待てばPC286LEが出たのですが。)1年半くらいで液晶のライン抜けが出て交換し(2回も)、電源のリコールが出たので電源ユニットを交換したらLoバッテリーアラームが出っぱなしになり、そのうちにNiCdバッテリーパックが死んだので、秋葉でNiCd電池を買ってきて交換して使っていましたが、さらにACアダプタのトランス(トランス式でした)が故障したので、手持ちのトランスを交換して使っていました。
買い替えて何年かあとに電源を入れたら立ち上がらなくなっていて、引っ越しの際にカミさんに叱られて結局捨ててしまいました。
V30だけでも取っておけばよかった。
投稿: Yoshi | 2016年12月19日 (月) 02時07分