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2017年1月22日 (日)

「あの時、こんなことを言いましたよね」

 若い人たちの前で話すことが多い。
伝えたいことを考えて、言い方を考えて話すようにしている。だいたい、1月前くらいから通勤途中の電車の窓の外の景色を眺めながら考えている。 準備をしていても、当日熱が入りすぎて空回りすることもあるのだけれど...

 知識や技能を教えているのなら回数を重ねると上手になるし、ちゃんと伝わったかどうかはテストしてみるとわかる。しかし、抽象的な話題は、テストしても伝わったかどうかわからないし、効果が出るのはずいぶん後からだ。 結局、いつも話し終わってから、伝わったのだろうかと思っている。

 「分かった人は1人か2人ですよ」という人もいるし。「言うだけ言ったら後は受け取る側の資質だ」と言う人もいるのだけれど、それが本当だとしても、分かった人を1人、2人から3人、4人にすることを考えなければならないし、受け取る側の資質があるならば話す側の資質もあるのだろう。

 こんなことを考えていると、出口のない暗闇の中を走っているような感じになる。
そんなときに何年か経って

   「あの時、こんなことを言いましたよね」

などと言われると、とても嬉しくなる。

 言ったことがその人の役に立ったかどうかは分からない。また、言った内容に賛成だったか反対だったかは重要ではない。ちゃんと、その人に伝わっていたことが嬉しい。

 「役に立ちました」なと言われると涙が出てしまう。;_;)

 よく考えたら、80分話すために10倍以上考えているから、一番役に立ってるには自分自身だと思う。


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