レポートを書く時間が足りない <足りないのは時間ではない>
研修の最後に総合演習的にレポートを書いている。研修終了後のアンケートの中に「時間が足りない」という意見を見ることが多くなった。
若い人や経験が少ない人に多いのだが、2つの点で誤解があると思う。
- 金を貰ってやる仕事では締め切りを過ぎたレポートの価値はない。
- 時間があれば良いレポートが書けるという過信
である。
1. 締め切り
どんな仕事にも納期があるものだ。そして、期限が定められている仕事では、期限を過ぎたレポートの価値はないので、期限内に書ける内容に絞らなければならない。
「時間が足りない」という人は、期限を気にしないで書き始め、気が付いたら時間が足りない状況になっているのだろう。つまり、全体が見通せていないことが原因だから、トップダウン的思考を教えなければならないのだろう。
2.時間
時間があれば良いレポートが書けるというのは、根拠のない過信だ。
期限内にレポートが書けないのは、レポートを書くためのベースとなる知識・技能や文章を書く能力が不足していることが原因だ。つまり、能力が足りないのである。
3. 問題は
「時間が足りない」と言う人はその後の成長しないのではないだろうか。
なぜ時間が足りなかったのかを冷静に検討するのは「反省」だが、単に「時間が足りない」と言うのは「後悔」か「クレーム」だ。「後悔」や「クレーム」からは成長は生まれない。
指摘されることを、ことさら嫌う人もいる。 指摘するポイントを予め教えるべきだと。
レポートは 自分で考えて書いて、第三者に指摘や添削を受けることを繰り返す過程で上達する。しかし、指摘してくれる職場の上司や同僚は国語の先生ではない。
4. どうするか
まず現状でレポートを書く能力が不足していることを認識する。そして、国語の教師ではない普通の人の指摘や添削を真摯に受け止めて自分の頭で考えて書き直す。この方法しかないと思う。
5. 余談だが
テンプレートを使ってレポートを書いている人は自分で考えていないので上達しない。結局、テンプレートのないレポートは 書けないから、前例のない仕事ができない。
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