「問題解決」基礎講座 <テキストに良いかも>
「問題解決」基礎講座 松浦剛志 中村一浩 日本実業出版社
トヨタの問題解決8ステップは
- 問題の明確化
- 現状把握
- 目標設定
- 要因分析
- 対策立案
- 実行
- 評価
- 標準化と定着
だ。この本では問題解決のプロセスを
- 問題提起
- 問題確認
- 目標設定
- 原因分析
- 解決策立案
- 解決策評価
の6ステップとしている。解決策実行と評価はわずか数ページ触れているだけだ。
解決の実施には権限が必要になることが多いから、プロジェクト・リーダーやマネジャ、管理職にとっては問題だ。逆に言うと、プロジェクト・メンバーや、部下の立場ではどうしようも無いことも多い。そのような事情を考慮して、解決策立案までのプロセスを解説しているのだろう。
それぞれのプロセスでのハマりどころや、疑問に答えてあるので、マニュアル的に利用できるのではないだろうか。
基本的にはトヨタ方式を踏襲しているので、更に理解を深めるには、「トヨタの問題解決」を読むと良いと思う。
特にマネジャクラスには、解決策を実行してその結果の評価が求められる。
解決策は、マネジャ1人では実行できないから、メンバーに「なぜ?」を説明できなくてはならない。そのためには方法論だけではなく、理念が必要だ。
解決しそうにない対策を実行したり、対策案は他部署(他人)が実行すべきと主張したりといった、問題解決に取り組んでいることで良しとする風土がある。縦割り官僚的な組織だから問題解決は難しい。それでも、問題解決手法を知ることで、解決できる問題もあるはずだ。
テキストに使うなら、「トヨタの問題解決」よりこの本の方がわかりやすくてよいかもしれない。
- トヨタの問題解決 <組織の強さの淵源> (2017/02/13)
- 「問題解決」基礎講座 <テキストに良いかも> (2017/07/24)
- 現場力がみるみる上がる 実践なぜなぜ分析 <ミスをチェックできたのは誰か> (2018/10/25)
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