ミドルアップ、ミドルダウン
小松製作所相談役 坂根正弘氏がクオリティフォーラム2016で公演された際の事前インタビュー
坂根正弘氏は「これからのマネジャーに求められるもの」の問いに
坂根:
一言で言うなら、「ミドルアップ、ミドルダウン」ですね。聞き手:
ミドルアップ、ミドルダウン?坂根:
かつては、課長が会社を動かしていた一面が多くの場面であったと思います。それは、部分最適が全体最適につながる時代(高度成長期)だったからです。しかし、今は必ずしも部分最適が全体最適にはならない時代であり、課長がいくらがんばっても、事業の選択と集中はできない。トップがやらなければいけません。トップダウンがしっかりした上で「ミドルアップ、ミドルダウン」が日本流の強さが維持できれば、この国は負けないと思います。
トップダウンでもボトムアップでもなく「ミドルアップ、ミドルダウン」が求められるということ。
昔新米だった頃、先輩から「トップダウンは浸透しない。ボトムアップは挫折する。」と言われたことがある。
当時のミドルは、朝来て茶を飲んで新聞を読んで午前中終わりのような人がいた。そういう時代った。 今のミドルは、そういう昔のミドルを見てきていて、自分もそうなるのかと思ったら。そんな雰囲気ではなくなっていた。 時代が違うから環境が全く違う。昔のミドルのようになりたいわけではない。しかし、ミドルがどのように振舞えばよいのか分からないのである。 教えてもらったのは上手くかわすコツぐらいのもので、成果を上げる方法は教えてもらったことはない。
恨み節を言っていても時代が逆戻りすることはないことは知っている。全てのミドルがやる気がないわけでもない。
ミドルでオフサイト・ミーティングをやって分かったことは、ミドルは年齢の幅が広いし、経歴も違う、就職の動機も違う。 無理を承知で2つに分けるとすれば、年齢ではなく、逃げ切ろうと思っている人と、逃げ切れないと思っている人。 逃げ切ろうと思っている人を責めても仕方のないことだし、一緒に活動するのも大変、変えることは無理だと思う。それより、逃げ切れないと思っている人と一歩踏み出すほうが100倍簡単だ。
ミドルアップして現場を知らないトップの意思決定を支援し、ミドルダウンで現場の成果を上げるのは、漠然と考えていたことだ。
「ミドルアップ、ミドルダウン」と言えばいいのか!
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