スペシャリストとプロフェッショナルの違い
「スペシャリストとプロフェッショナルの違い」 トライバルメディアハウスNews 共感・思ふこと 2012.05.08
スペシャリストvsゼネラリストの議論はよくある。そこにプロフェッショナルvsアマチュアいう軸を加えて2軸で考える。そして、市場価値があるのは、Professional かつ Specialist と Professional かつ Generalist。つまり、プロフェッショナルであることに市場価値があって、スペシャリストかゼネラリストかは問わない。
(http://www.ikedanoriyuki.jp/?p=3113)
↑池田 紀行氏は
ビジネスの世界であれ、スポーツの世界であれ、エンターテインメントの世界であれ、「プロの仕事」か「アマチュアの仕事」かを評価するのはいつだって「顧客」なのです。仕事は顧客が満足して初めて「プロの仕事」になります。
と仰る。
まずプロフェッショナルであることが前提で、スペシャリストかゼネラリストかは志向の違いに過ぎないということだ。
周りを見ると、技能を高めるべきとか、スペシャリストのキャリアパスがないなどの議論は多い。ところが、顧客に価値を提供しているのかの議論が無い。
彼方此方で、顧客における価値の話をするのだけれど反応はイマイチだ。
これまで議論してこなかったから、不意を突かれた感じなのだろうか?。
「特定の部門の勤務が長くなると将来に別の部門に異動したときに困るのではないか?」という不安や意見を最近よく聞くようになった。スペシャリスト志向はリスクが高いのではないかという心配だ。
その都度、「将来その別の部門は存続しているの?」と質問するのだが、質問に答えてくれる人はいなくて、たいていフリーズしてしまう。 彼らは、将来別の部門が顧客にとって価値があるのか、また将来に亘って顧客に価値を提供し続ける方法を考えたことが無いのだろう。
十数年前に新しい部門が立ち上がった当初は、顧客と顧客に提供できる価値を考えていた。たいそうなことではなくて部門の存在価値と同じだから考えざるを得なかったのだ。 当時は、漠然としたイメージはあったが「顧客に提供できる価値」のような「言葉」こなっていなかった。
日々が経過し、部門の立ち上げ時代を知らない人たちが増えたら、「顧客に提供できる価値」や「部門の存在価値」について語られることがなくなった。
「部門の存在価値」を考えなくても部門は存在しているし、「顧客に提供できる価値」を考えなくても日々の仕事は存在する。 そして、自分や自部門を客観視しなくなり、視点が組織の内に向かう。そうすると、組織内での立ち位置や、スペシャリストvsゼネラリストの議論しかできなくなる。
組織の老化とはそういうものだろう。
ところが、顧客にとっては、スペシャリストであろうがゼネラリストであろうが関係ないのである。
部門の立ち上げのときに考えていた「部門の存在価値」はなぜ次の世代に受け継がれなかったのか考えた。 当時は、「部門の存在価値」は共有されていたが、暗黙知だったように思う。分かりやすい言葉や図で表現しなかった、つまり、形式知化していなかったのだろう。
形式知化していない知識は継承されない。
暗黙知は時間と空間を共有しなければ伝えることはできないから、部門が急激に拡大したら暗黙知は伝わらない。 一方、形式知は、時間と空間を共有しなくても伝わる。
SONYの設立趣意書(https://www.sony.co.jp/SonyInfo/CorporateInfo/History/prospectus.html)や、松下(Panasonic)の企業理念(http://www.panasonic.com/jp/corporate/management/code-of-conduct/chapter-1.html)は、今でも誰でも見ることができる。
顧客における価値を考えないで
- 自部門内でのスペシャリストvsゼネラリストを議論する者
- 将来に亘り無条件に組織が存続すると考える者
が増加した原因は何か?
部門を立ち上げた人たちは時間と空間を共有することで暗黙知を共有できた。しかし、暗黙知を形式知にできなかったことが原因だと思う。
部門が立ち上がった当時、周りの人と暗黙知を共有していた記憶がある。今、自分がなすべきことは、暗黙知の形式知化とそれを次世代に伝えること。
あとは方法論かぁ。(^^;
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