あなたは、なぜチェックリストを使わないのか? <コミュニケーション・ツールとして使う>
あなたは、なぜチェックリストを使わないのか? アトゥール・ガワンデ 普遊舎
アトゥール・ガワンデ氏は、「人」は誤りやすい。だが、「人々」は誤りにくいのではないだろうかとおっしゃる。確かに複数の人が確認すればミスは減るだろう。
チェックリストは作業やチェック項目の抜け防止に使うことが多い。非常時には思考能力が低下しているので、チェックリストは有効だ。
ところが、チェックリストをコミュニケーション・ツールとして使うという。
この発想はなかった。複数の人が同じチェック・リストを使ってチェックをするとコミュニケーションを取らざるをえない。チェックの最初に関わる人がコミュニケーションすることで、作業中のミスを指摘しやすくなるという。ナルホドである。
チェック・リストを使うと効果があることはわかった。
では、どうやってチェック・リストを作るのか?それが問題だ。
現場で使うものだから、現場を知らない者が作ることはできないだろう。マニュアルも同じように現場を知らない者が作ることはできない。
マニュアルとチェック・リストも暗黙知を形式知化しなければならないのは同じだ。
違うのは、マニュアルは暗黙知を文章や図表にすること(形式知化)だが、チェック・リストは、作業中に立ち止まって考えるポイントを示すことが目的だ。
マニュアルは最良の手法を文章や図表で示すが、チェック・リストは最良の手法は示さない。チェック・リストを使う人達は暗黙知を持っていて最良の方法を自ら見つけることができるという考え方だ。
マニュアルもチェック・リストも暗黙知を形式知化しなければならないのは同じだが、チェック・リストの方が作りやすいし、アップデートしやすいと思う。
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