人材育成プラン
人材育成の基本方針のような資料を見た。パワーポイント数枚の資料だ。
違和感があったので、気になる点をノートに書き出したら、2ページになった。違和感の正体は、人材育成の基本方針がビジョンに根ざしたものではなく、しかも実現可能性が考えられていないことだ。
階層型の組織では、上位の部署が考える方針はビジョンに根ざしているから下位にいる者が見ると絵に描いた餅のように見える。 一方、現場に近い部署が考える方針は実現可能性が重視されるから、「何のために」が無いように見える。
中間の部署は、ともすれば絵に描いた餅になりそうな上位の方針と実現可能性との整合を考えなくてはならない。 考えない場合は絵に描いた餅が現場まで落ちてくる。絵に描いた餅は食えないので実行されない。
件の人材育成方針はビジョンに根ざしたものでもなく、実現可能性も無い。
ビジョンと実現可能性の板挟みになるのは辛いものだが、その辛さをそのまま現場に投げたと言われても仕方が無い内容だ。
人材育成に関わる者は「覚悟」が必要だ。
人材育成の現場にいる人は教育者だからこれは当然のことだ。人材育成プランを考える者は現場にいないことが多いが、同じように「覚悟」は必要だ。
「覚悟」が無い者が人材育成プランを作ると、ビジョンもなく実現可能性の無いプランになる。
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