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2017年12月28日 (木)

羽生永世7冠 <トップを走り続けること>

祝・永世7冠 羽生善治が若い世代に勝ち続ける思考法(前編)(http://bunshun.jp/articles/-/5233) 文春オンライン(2015/112/05)

祝・永世7冠 羽生善治が若い世代に勝ち続ける思考法(後編)(http://bunshun.jp/articles/-/5234) 文春オンライン(2015/112/05)

羽生永世7冠のインタビュー記事

 彼だけが視えているもの――もまた深化しているように思えた。発言の端々、遠い彼方を見詰めて語っているようにも感じた。頂点にあってなお研鑽を怠らず、常に未知なるものに挑み、それを糧として歩んできた蓄積のなせるものなのだろう。これからさらにどんな未踏の道を歩んでいくのか、見詰めていきたいと思う。

20代での7冠は成長している者の勢いもあっただろう。その後20年間トップを走り続けるのは勢いだけでは無理だ。トップを走りながら、なお成長しなければならない。成長しなければ勢いがある2番手に抜かれてしまう。

 2番手以下は前に人がいるから楽だ。
前の人が上手くやったことは真似ればよいし、失敗したことは避ければよいから、効率が良い。 ついにはトップの人に追いついて、そして、追い越す。

 誰もが、羽生名人のような自他共に認めるようなトップランナーではないが、人生の中でグループの中で先頭になったり、職場の中で先頭になることはある。

 トップを走っている者は目印や目標が無い。 2番手を走っているときは楽に前に進めたのに、トップに立ったら1歩前に進むためにたくさん失敗をしなければ前に進めなくなる。

 トップに立って目前に誰もいなくなって試行錯誤しているときには、斜め前や横に離れたところにいる人が参考になることがある。 目前に誰かいるときには世界が狭くなっているのだと思う。その狭さゆえに目前の人に追いつけるのだろう。

 目前に誰もいなくなったら、世界を広げて、あえて関係のない分野の本を読んだり、他業種、他業界の人と話してみると、ヒントをもらえることがある。

 NHKの「スイッチインタビュー達人達」を見ていて関心するのは、その分野のトップの人が他分野の人の話を真面目に聞いて自分なりに解釈しようとしていることだ。

 他分野のノウハウは聞くと面白いが自分の分野で役には立たない。その分野のトップの人は他分野においては素人同然だとしても、他分野でトップを走っている人の考え方や行動を聞いて、抽象化して自分の分野に適用できる知識を抽出するできのだろう。

 もっと抽象化すると、生活全てから自分の専門分野に適用できる知識を抽出する能力を獲得すると、トップを走り続けることができるのだろう。

 たいていの人は、トップに近づいたりトップに立つと苦しさに負けて、つい、振り返ってしまい、後続と比べて満足してしまう。そして、前に進めなくなって、ついてには過去の人になる。

などと凡人が考えてみた。 

まあトップは遥か彼方だから、羽生永世7冠のような苦労の心配はない。


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