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2018年1月27日 (土)

公務員はやはりマズいのでしょうか

公務員はやはりマズいのでしょうか (https://ameblo.jp/shimada10708/entry-12338406217.html)

 さいたま市役所に勤務されている島田正樹氏は、「公務員キャリアデザインスタジオ」を主宰したり、NPO二枚目の名刺に参加されるなどの活動をしておられる。

 この記事は、「LIFESHIFT×旅 ~人生を変える旅に出よう~第1回:海外への旅」というイベントに参加された感想。

あまり細かいお話の内容は紹介しませんが、私が感じたのは

やはり普通に公務員をやっているのは
なかなか“リスク”が大きいのかも!?

ということ。

らしい。 

詳細は島田正樹氏のブログ

を読むと分かる。

 「LIFE SHIFT」(2017/04/05)でリンダ・グラットン氏は有形資産と無形資産という考え方を提唱しておられる。

有形資産は現金や貯蓄、不動産など。一方、無形資産は、

  1. 生産性資産
    人が仕事で生産性を高めて成功し、所得を増やすのに役立つ要素のこと。
    スキルと知識が主たる構成要素。
     
  2. 活力資産
    大ざっぱに言うと、肉体的・精神的な健康と幸福のこと。
    健康、友人関係、パートナーやその他家族との良好な関係など。
     
  3. 変身資産
    100年ライフを生きる人が多くの変身を遂げるために必要な資産が変身資産。
    • 自分についてよく知っていること、
    • 多様性に富んだ人的ネットワークをもっていること、
    • 新しい経験に対して開かれた姿勢をもっていること
    など。

 公務員は安定していると言われる。安定しているのは現金収入だろう。(これは大きい)
つまり、有形資産が将来にわたって確保されることへの期待だ。

 人生70年時代には、
65歳で引退して引退後に最終所得の50%を確保しようとすると、現役時代に収入の4%程度貯蓄すればよかったから、収入が安定していることは大きなメリットだった。 マイホームを所有しようとすると長期間のローンを組まなくてはならないから、収入が安定していることが前提だった。

 現在は人生85年時代だ。
同じように65歳で引退して引退後に最終所得の50%を確保しようとすると、現役時代に収入の17.2%を貯蓄しなければならないらしい。 郊外のマイホームは将来不良資産になり、長期ローンは老後資金貯蓄の負担になる。

 これから先の人生100年時代は、
現役時代年収の25%を貯蓄しておかなければならないらしい。これは到底無理だ。では貯蓄を減らして、収入の10%を貯蓄しながら働いて引退後50%の収入で生活するとすると、80歳まで働かなければならない。

 リンダ・グラットン氏のいう有形資産を考えると、現金収入が安定していることは、老後資金の貯蓄については、大きなメリットだ。

 日本の公務員や公務員のような官僚的な会社・組織は、若いときに安い賃金でコキ使われて、歳をとったら現場を離れて管理職になって、スキル以上の賃金をもらうという。長期間働いてようやくペイできる仕組みだ。

 人生70歳時代は、引退後それほど働かなくて良かったから、このシステムで良かった。 ところが、現在の人生85年時代は、退職した後もどこかで働かなければならないから、退職するときにどのような資産を持っているかが重要になる。

 リンダ・グラットン氏が言う生産性資産を考えると、公務員や官僚的な会社・組織の管理職に必要なスキルは他の会社では使えないことが多い。しかも管理職時代のスキルは賃金に比べて低いから余計、他の会社では必要とされない。

 人生70歳時代のように、若い間にこき使われて働くのが当然と考えていると、地域との関係や、家族との関係を顧みることが難しくなる。 職場の友人が多くなり、学生時代の友人とは疎遠となりがちだから、活力資産も減ってくる。

 また、公務員の変身資産は勤務年数に反比例して減る。時代の変化に対応して自らを変えることが難しくなるからだ。 前例踏襲を良しとする職場で変わろう、変えようとすると極めて大きなエネルギーが必要だから、知らず知らずのうちに、変われない人間になってくる。

 つまり、公務員に適応してそこそこ働くき、そこそこの管理職になると、退職するときには無形資産(生産性資産、活力資産、変身資産)は足りなくなっているから退職後に働くところが無い。 そして社会から必要とされない自分に気が付く。

 これが、典型的な公務員になるリスクだと思う。

 人生85年時代を生きてきたオヤジ達は今正に「人生70年時代の働き方」で働いてきて、引退する段になって困っている。

 それでも、人生70年時代のオジイちゃん時代の価値観を変えられない。 今でも、これから先も人生70年時代の価値観が唯一正いと思っているのだ。

 定年まで何十年もある人は、
オヤジの忠告は聞かない方が良い。オヤジたちの価値観は現在の社会の変化に追従していないのだから。

 管理職になるときには、
現場で使っていたスキルを捨てて、新たに得なければならないスキルは何かを考えること、そして、そのスキルは普遍的に必要とされるスキルなのかを考えることを勧める。 オヤジ世代の忠告に耳を貸さずに、自分の頭で考えることを強く勧める。

 これから、公務員を目指す人は、
「人生70年時代の働き方」での安定を考えているのならリスクは極めて大きい。 その安定と引換えに失うものと、得ることができないものがある。  オヤジ世代の忠告に耳を貸さずに、自分の頭で考えることを強く勧める。

 今後、公務員という職業はダメダメかというと、そうではない。 やりがいがある職業だし、誇りをもって働いている人は多い。

 合理的に変えれば良いのである。

  •  変化のために行動できる人、職場の風土に染まらず変身資産を失わない人
  •  安定した現金収入を自分の業務以外のスキル向上に使い、生産資産を増やせる人

こそ、公務員になってほしいと思う。


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