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2018年1月17日 (水)

なぜ人と組織は変われないのか <理屈はわかるけど難しい>

なぜ人と組織は変われないのか <ハーバード流 自己変革の理論と実践> ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー 英治出版株式

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ロバート・キーガン氏は

現在、あなたの組織で採用されている学習形態の背後には、どのような暗黙の発想があるのか? スキルのレパートリーを増やそうという発想か? それとも、基本的な思考様式そのものの変容をも目指す発想か?

と訊く。間違いなく前者だ。

 研修担当はもちろん、幹部もスキルアップのトレーニングしか受けたことが無いから、他の学習形態が有るとは思っていないのだろう。

 最近は人材育成ブームなのだが、研修担当やOJTを担当する現場のマネージャに「人材育成の方法はなぜスキルアップだけなの」聞いてみるけど、答えてくれた人はいない。皆さん鳩が豆鉄砲喰らったような感じだ。

 人が成長するには、思考様式、行動様式を変えなければならなが、変わるのは難しい。
スキルアップはこれまでの思考様式や行動様式を変えなくてよい。 しかも、多くはこれまでスキルアップの競争に勝ち抜いてきたの人たちだ。

 これまでは、少なくとも在職中は、その思考様式や行動様式を変えなくて良かった。 一度組織に適応してしまえば変わらなくても良かった。そして、変らないための免疫機能を獲得してしまう。

 ロバート・キーガン氏は人や組織が変わるには「変革をはばむ免疫機能」を克服しなければならないという。「変革をはばむ免疫機能」は、「自分の核となる部分を守ろうとする結果、自分自身が望んでいる目標の達成を妨げてしまうメカニズム」だという。

 組織を変えようとすると、まず個人の免疫機能を克服して、それから組織の免疫機能を克服しなればならない。聞いただけでも気が遠くなりそうだ。

 以前から組織風土を変えようとして、現場マネージャが集まる場を企画している。
マネージャが変われば組織も変わるだろうという目論見だが、そう簡単には変わらない。
強力な免疫機能が働いているのだ。

 変化を拒む免疫機能に対抗するには、免疫機能をあらわにする必要があるが、免疫機能をあらわにするのは勇気がいる。かなりの決心が必要だ。

 この本には、免疫機能をあらわにする方法も書いてあるので、手順に従ってやれば自分の免疫機能を克服できる。はず...だ...

 しかし、この作業は麻酔をしないで、自分で自分の手術をするようなものではないだろうか。 麻酔しないのなら、せめて医者に手術してもらいたいと思う。

 つまり、コンサルの手助けが必要なのではないか。


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