「世界が一向に良くならないのは、あなたが何もしてないから。」といわれた時の話
「世界が一向に良くならないのは、あなたが何もしてないから。」といわれた時の話。 (http://blog.tinect.jp/?p=46108) Books&Apps 安達 裕哉
ストーリーをざっくりいうと、仕事に不満を持っている主人公が先輩に
「いいですか、世界が一向に良くならないのは、あなたが何もしてないからです。」
と言われて、行動を改めたら「世界は変えられる」と思えるようになったというお話。
「チーズはどこへ消えた(2)」(2015/02/21) や 「仕事は楽しいかね」(2018/01/05) のようなビジネスマンのおとぎ話だ。
この記事は「仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか」(2017/10/13) のように先輩が後輩に話すスタイルだ。
職場や仕事に不満があるときに、
「いいですか、世界が一向に良くならないのは、あなたが何もしてないからです。」
は事実だと思う。
先輩の立場では、
「いいですか、世界が一向に良くならないのは、あなたが何もしてないからです。」
と言っても後輩が直ちに変わるわけではない。
後輩の立場では、
「いいですか、世界が一向に良くならないのは、あなたが何もしてないからです。」
と言われても素直に自分を変えられるわけではない。
そういう意味で、おとぎ話だ。 でも、言ってみないと始まらないしやってみないと始まらないのは事実だと思う。
知りたいことは、具体的に何をやればよいのかということ。
「なぜ人と組織は変われないのか」(2018/01/17)や「U理論入門、中土井僚」(2018/02/02)
には、自分や他人、組織の行動を変える方法が書いてある。これらの本は抽象論だけでなく具体論も書いてある。しかし、正直難しい。
抽象論が書いてある本は読み終わったときに分かった気になるけれど、具体論が書いてある本を読むと疑問が次々に湧いてくる。 特に人や組織が変わるための行動をして失敗した経験があると細かい部分で疑問が湧いてくる。
これらの本を読んで得られる方法論は知識だ。
そしてこれらの本には、知識を具体的にどう使うか、知識に基づいて行動するときのノウハウまでは書いていない。 人や組織という意思を持ったものを相手にしているから、不確定なところも多く、数学の公式のように運用はできない。 本に書いてあることを理解して試行錯誤しなければならない。
つまり、本に書いてあることを仮説として、仮説を行動で実証しなければならない。
長年行動していれば、経験に基づく暗黙知が蓄積されて、効率よく自分や他人、組織の行動を変える行動ができるようになる(はずだ)。
しかしである。
自分や他人、組織を変えることは手段であって目的ではない。つまり、自分や他人、組織が変わった先に達成したい目的があるはずだ。そう考えて、自分や他人、組織を変える段階で試行錯誤していると、到底目的の達成まで届かないと思ってしまう。
このようなとき試行錯誤を省くには経験や暗黙知を持ったコンサルに協力を求める方法がある。 当然、コンサルに委託するには費用が必要だ。ところが、ボトムアップの活動ではコンサルに委託する費用を捻出できない。これがボトムアップの活動が成功しない原因だろう。
金銭的な問題はどうしようもない。
だから、効率は悪くても周りの人に、自分の行動を変えよう、組織の行動を変えようと働きかけるしかないのだと思う。
そう考えると、
件のおとぎ話は意外と現実的方法なのかもしれない。
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