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2018年3月12日 (月)

NHKスペシャル AIに聞いてみた <AIとAI技術の混同>

NHKスペシャル AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン 第2回「働き方」

を見た。結構面白かった。

 このシリーズは前回のNHKスペシャル「AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン」(前編)も炎上していた。そして、今回も twitterでは批判的な意見が多い。

 2017/7/22に放送された NHKスペシャル「AIに聞いてみたどうすんのよ!?ニッポン」(前編) に対して、ジャーナリストの本田雅一氏が厳しい指摘をされている。

NHK渾身の「AIに聞いてみた」が炎上した必然 バズるワードへの傾倒がもたらす報道の歪み 本田 雅一 2017/07/28 
(http://toyokeizai.net/articles/-/182300)
 

この指摘は厳しい。

 東大入試に挑戦していたAIの東ロボ君生みの親、新井紀子氏は「AIvs.教科書が読めない子供たち」の中で「AI」と「AI技術」(「AI」を実現するために開発されているさまざまな技術)とを混同することの危うさについて、近年「AI技術」が急速に発展したことは事実だが、これを、「AI」た誕生したとか、「AI」の誕生は間近と勘違いすることの弊害が大きいと指摘されている。

 整理すると

  • 現時点でAIは存在しない
  • AI技術では因果関係を推定できない
  • AI技術を活用すると相関関係を見つけることができる

ということだ。

 これを知ったうえでこの番組を視ると結構楽しめる。

 例えば、

 「仕事の効率を上げたいなら、11時間54分以上働け!?」

はセンセーショナルだけど、よく見ると文末に?が付いている。つまり東スポや夕刊ゲンダイと同じだということ。決してNHKがAIを使って因果関係を解明したわけではないし、NHKが11時間54分以上働けと言っているわけでもない。

 放送をみると、「1日の労働時間中没頭度が高かったのは11時間54分以降」という事実だということが分かる。

 SNSでは自分の解釈による因果関係をつぶやいている人が多い。 その因果関係が正しいと思うなら自分で検証してみればよいことだ。NHKを批判したところで得るものはないと思うのだが。

 この放送を真に受けて「11時間54分以上働け!」という経営者や管理職はいないだろう。もしいたら、その経営者や管理職を変えようと思わないで転職するなり職場を変わったほうが良いと思う。

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 没頭度の計測に使っていた名刺型センサーを使ってみたい。



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