短針と長針で時刻を読めない中高生 <昔は良かったシンドロームか?>
長針と短針で時刻を読めない中高生激増 イギリスの教室から姿を消すアナログ式時計
TechInsight (2018/05/01)
歳をとった先生たちが、若者が昔ながらの時計の時刻が読めないことについて、「今時の若い者は」と嘆いている話のように思える。
「ある種の危機感を覚えます。それでもすべての子供たちにアナログ時計の読み方を教えるべきだと私は思いますね。時計から数字を学ぶことはとても重要なことですよ」
う~ん。
何故時計から数字を学ぶことが重要なのだろうか? 学校の先生だったらもっとわかりやすく説明してほしい。
デジタル時計とかアナログ時計とかという表記があるけど、正確には、時刻を同軸の長針と短針の角度で表示する「アナログ表示」か時間を数字で表示する「デジタル表示」かの違いの話だ。
決してアナログかデジタルかでは無い。今時の「アナログ表示」の電気時計はデジタル化している。
それはさておき、「アナログ表示」時計と「デジタル表示」時計について考えてみた。
時計が「デジタル表示」になったのは、表示部の値段が安くなるからだろう。 機構部が無いぶん耐用年数が長く電子部品はメンテナンスがいらないから、時計の値段が安くなる。
時刻を知るという機能が欲しいなら「デジタル表示」の時計の方が値段が安い。時計にインテリアとしての機能を求めるなら「アナログ表示」も良いだろう。
単に時刻を知るならば「デジタル表示」の方が直感的で見やすい。
ところが、残り時間はあと何分?のように時間差が知りたい場合には、「デジタル表示」の場合は60進数の計算が必要になるから鬱陶しい。 一方、「アナログ表示」の場合は時間差を長針が動いた角度で覚えているから、60進数の計算をしなくて良いというメリットがある。
このように、「アナログ表示」も「デジタル表示」も一長一短あるのだが、イギリスの教師はなぜ「アナログ表示」にこだわるのだろうか?
小学校の頃時計の読み方と時間の計算を習った。内容は、「アナログ表示」の時刻の読み方と、60進数の計算だったと記憶している。
「アナログ表示」の時刻の読み方は5の段の掛け算を覚えていれば難しくないから、若者が困っているのは60進数の計算ではないだろうか?。60進数の加減算を暗算でやろうとすると、暗算が苦手な子は戸惑ってしまうだろう。
子供の頃(今も?)、暗算が苦手だったので、60進数の計算をやらない方法を自然に身に着けた。
実生活では、時刻や時間差を分単位で把握する機会は少なく、15分単位とか5分単位で把握すればことが足りる。
時間差は長針の移動する角度で覚えてしまえばよい。実生活では90度=15分、180度=30分、270度(-90度)=45分、360度=1時間の4パターンくらい覚えておけばことが足りる。 今でも、「デジタル表示」の時間差を計算するときには、デジタル表示→アナログ表示→時間差のパターンで時間差を求めている。
このように「アナログ表示」は60進数の計算をしなくて良いというメリットある。そして、今時の若者たちはこの使い方をマスターしていないのだろう。いや、先生たちが教えていないのだ。シコシコ60進数の計算をやらせているんじゃないだろうか。
つまり、年寄りの先生たちは、60進数の計算をしないで済む裏技を使っているのに、その裏技を教えないで、60進数の計算をやらせておいて、今時の若い者はと嘆いているのではないだろうか。
各学校長により組織されるASCL(Association of School and College Leaders)のマルコム・トローブさんは「今の子たちは伝統的な文字盤や針で時刻を読むほど賢くないのですよ」と嘆く。
今時の若者が賢くないというのは偏見だろう。きっと教えた先生が賢くないのでは?
アナログ時計が読めなくて大学受験、学力試験もないだろうという気がしないでもないが、それは言い過ぎであろうか。
はこの記事のライターの意見だが、昔は良かったシンドロームぢゃないのかな。
CharlieplexingでBinary Clock(13/01/11) (https://yoshi-s.cocolog-nifty.com/cpu/2013/01/charlieplexingb.html)
↑11:54分 えっバイナリ表示の時計が読めない?
このコンピュータ全盛の時代に2進数が読めないって、先が思いやられるなあ!
« リーダーシップとマネジメントの違い | トップページ | 失敗の防止 <とどの詰まりは風土> »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 修理(4) <とうとう修理不能>(2022.11.08)
- LANケーブルテスター(2022.05.18)
- 今時のWebサイトを構築してみた(2022.05.16)
- Type-C 充電器(2022.04.29)
- 全館停電 <ネットワークトラブル訓練>(2022.03.12)
コメント