それでも電通「鬼十則」はゴミ箱に捨てるべきだ <釣られてしまった>
電通「鬼十則」は電通社員の行動規範で1951年に作られたらしい。
- 仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。
- 仕事とは、先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。
- 大きな仕事と取り組め、小さな仕事はおのれを小さくする。
- 難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。
- 取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……。
- 周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。
- 計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
- 自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。
- 頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。
- 摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。
1951年は日本が敗戦から立ち直り、高度成長時代に突入しようとしていた頃だ。 当時の世相を考えると、いかにもという内容である。
この鬼十則」は、2016年の電通社員過労死事件後に批難を浴びて社員手帳から削除されたらしい。 批判の多くは、5項目めに対してだ。
社員手帳から削除したことについては賛否両論ある。
LINE執行役員の葉村真樹氏は、
それでも電通「鬼十則」はゴミ箱に捨てるべきだ Diamond Online (2018.6.19)
の中で、長時間労働賛美やプライベート軽視という観点ではなく違う観点からゴミ箱に捨てるべきとおっしゃる。
サイモン・シネック氏のゴールデンサークル理論を引いて、経営者は社員にWHYを語らなければならない。 ところが、「鬼十則」は経営者が社員に求めるHOWとWHATであると指摘されている。
なるほど、WHYは必要だ。日本人はWHYを忘れがちで、気が付けばHOWだけになってしまいがちだ。
でも、
WHYが企業理念とすると、WHATやHOWは行動指針だろう。そして、企業理念と行動指針はどちらか一方だけ必要ではなく、両方必要だ。
であれば、
「鬼十則」は行動指針だから、ゴミ箱に捨てる必要はなくて、社員に企業理念を浸透させれば良いのではないだろうか。
詳しくは葉村真樹氏ご自身の著書に書いてあるらしいのだが...
う~ん。釣られてしまったか。
- WHYから初めよ! (2013/05/22)
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