電話は若者が取れ 誰が取るかより非同期コミュニケーションを
単なるシゴキ? 「新人が電話を取る」会社は“昭和的”なのか CITURS (2018/06/11)
元記事はDiamond onlineの
電話は若手が取れ…4つの「昭和的価値観」が働き方改革を阻む Diamond online (2018/5/31)
元記事で澤円氏が働き改革においては「昭和的価値観の排除」が必要だという。 「昭和的価値観」とは、
- (主として)朝9時に全員が出社する
- 会議には、関連する部門の人は全員出席する
- 代表電話が鳴ったら若手が取る
- 社内で相手を「○○部長」など、肩書き付きで呼ぶ
元記事での「代表電話が鳴ったら若手が取る」に関する澤円氏の主張は
- ベル音は集中力がとぎれるので電話のベルが鳴らないようにしよう
- 電話によるコミュニケーションは本当に必要な場面だけにしよう
- ITツールの電話機能を使おう
だけど、CITRUSの記事で、ライターの安齋慎平氏が「代表電話は若手が取る」にフォーカスし、ネット民がそれに反応しているという。 枝葉で盛り上がるというよくある構図だ。
サイトやライターとしては主張からズレたところで盛り上がってもPVが増えればよいから、ズレていることは関係がないのだろう。
閑話休題
代表電話電話だけでなく会議の項目もそうだが、今でも、電話や口頭によるコミュニケーションが好まれる。効率が悪いのは誰でも知っているはずなのだが昭和的価値観が変えられないようだ。
緊急でなければ、非同期コミュニケーションの方が効率が良いのに、使いたがらない人が多いのは何故か考えた。
日本人は非言語コミュニケーションの割合が多い。 非言語コミュニケーションでは自分が発信するメッセージを正確に相手に伝えようとすると、相手を様子を見ながら発信するメッセージを変える必要がある。 そのたためには、相手と同じ時間、同じ空間を共有したほうが都合が良い。
対面・口頭によるコミュニケーションではこの技がフルに使える。電話によるコミュニケーションでは相手の仕草は見えないが技は有効だ。 電話で話しながらお辞儀をするのは、相手が高度な非言語コミュニケーション能力を持っていると困るからだろう。
対面も電話も同期コミュニケーションだ。 では、E-mail等の非同期コミュニケーションツールを使った場合はどうか?。 同期コミュニケーションで使っていた技は使えないから、補うために、フェイスマークやスタンプを使ったりするが、同期コミュニケーションのようには意思疎通できない。
非同期コミュニケーションでは、間や行間は正確に伝わらないから、非同期コミュニケーションで必要なことを正確に伝えようとすると、言語化しなければならない。
ところが、特に相手に行動を求める場合、それを全て言語化するのは、日本人の常識では無粋だ。 時には無礼になる。 最後まで言わず相手の自律的な行動を促すのが礼儀とされている。
必要なことを全て言語化せず、相手の自律的な行動を促すようなコミュニケーションができないことが、非同期コミュニケーションを使いたがらない理由なのだろう。
話はそれるが、LINEはあまり好きではない。
LINEは同期コミュニケーションを求められるからだ。 メッセージを読んだ後良く考えて返信しようとすると、既読スルーしたと非難される。
つまりITツールを使っていても同期コミュニケーションを期待しているのだ。
この問題は根が深い。 いくらITツールを導入しても、効果が現れない可能性がある。
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