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2018年9月15日 (土)

データ分析の力 <因果関係と相関関係は違う>

データ分析の力 因果関係に迫る思考方法 伊藤公一郎 光文社

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 データ分析の基礎を数式を使わないで説明した本。 高校生に理解できるようにと書かれているらしい。

 最初に、相関関係と因果関係は違うことが説明してある。伊藤公一郎氏が指摘するように、ネットには無知か故意か相関関係と因果関係を混同している記事を見かける。

 例えば、大分県庁の過労死問題 (2018/01/13) など。
この分野の専門家ではないのだが、残業時間と健康被害は相関関係はあるが、直接的な因果関係はないと思う。

  • 睡眠時間と健康被害は因果関係がありそうだ。
  • 職場の環境と健康被害も因果関係がありそうだ。

そして、経験則では

  •  残業時間と睡眠時間は因果関係がある。
  •  職場の環境と残業時間も因果関係がある。

 厄介なのは「職場の環境」で、上司、同僚、部下、業務量、責任、など要素が沢山ある。
しかも測定しにくい。 だから、測定しやすい、残業時間で管理しようとするのだろうが、残業時間には直接の因果関係はないので、問題が改善されない危険性がある。 改善されないどころか、益々環境が悪化する危険性がある。

 例えば、残業時間を制限したことによって、目標未達になりその責任を問われたり、目標未達にならないように陰で残業したり(大分県庁の例)だ。

 因果関係があれば原因を変えれば結果は変わる。
 因果関係でなく相関関係の場合は、一方を変えてももう一方は変わらるとは限らない。

 つまり、残業時間を制限しても健康被害が減少するとは限らないということだ。
「残業時間を厳しく管理します」と言って(言わされて)いる人の職場環境も悪いんだろうなと想像する。

閑話休題

 この本は、別の本を買おうとしたら、1,500円以上10%OFFクーポンが使えなくて、合計1,500円にするために買った。 楽天の罠にまんまとハマっている。

 さらに勉強したい人のためにレベルに応じて参考図書が紹介されているので、もう少し詳しい本を読んでみようと思う。


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