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2018年10月

2018年10月31日 (水)

組織の失敗学

組織の失敗学 樋口晴彦 中災防新書

Photo

 エラー防止だけでなく、事故・不祥事にまつわる事例やリーダーシップなど幅広い内容。 実務経験に基づく判断は参考になる。

 樋口晴彦氏は中間管理職のリーダーシップについて

対策の是非について議論が分かれるような得意な案件でさえなければ、トップ自らの力リーダーシップは無くて構わない。むしろ必要とされるのは、中間管理職レベルのリーダーシップである。その場におけるトップの役割は、中間管理職の自発的行動を促すために「後の責任はオレが取るから、君たちの思うようにやってくれ」と後援してやることだ。

とおっしゃる。

 中間管理職レベルのリーダーシップが機能していれば、トップの管理は迷惑この上ない。

 良識あるトップとして振る舞うのは難しい。

 中間管理職レベルのリーダーシップが機能しているなら余計なことはしない。 中間管理職レベルのリーダーシップが機能していないならリーダーシップを発揮する。

 謙虚さとリーダーシップを持ち合わせているのが真のリーダーなのだろう。


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2018年10月29日 (月)

コアメモリ <もう一つ入手した>

 ヤフオクでコアメモリを入手した。

 既に1つ入手しているのだが、また出品されたので落札してみた。ひと頃高騰していたけれど、最近は3000円くらいで即決で落札できる。

Magneticcorememory

 今回入手したコアメモリ↑は大容量なんと4,096bit(64x64)だった。

Mcmsence_inhibit

センス線(赤・白、角から出ている線)が2系統あるので、2,048bit×2のようだ。

青・白(上に伸びている線)はインヒビット線。半分づつインヒビットできる。

Magnetic Core

↑斜めの線はセンス線。 横に走っている1本はアドレス線。 縦に走っている2本はアドレス線とインヒビット線。



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2018年10月27日 (土)

オフサイトミーティングを企画して分かったこと(4) <神は細部に宿る>

 世話人をやっているオフサイト・ミーティングに参加した。 

 初めて参加した人は少なかったので世話人が気を使わなくても「気楽にまじめな話」ができるようになったようだ。

 でも、「気楽にまじめな話」をすることが目的ではない。 共通の目的のために利害を超えて協力できる信頼関係を構築することが目的だ。

 このミーティングは年に1回なので、目的が浸透していなかったのだろうか?。 去年までのミーティングでは必ず、目的、目標は話していたのだが、届いていなかったのか。 orz

 今回は、今回はちょっと引いたポジションで参加したこともあって、話の輪に入れなかった。

 分かったことは、

  • 話に参加しないと当事者感が無くなる。
  • ウロウロしていると邪魔になる。
  • 何か変わりそうだという期待感が無い。

感覚的だが、なんだかか、「場」が雑だった感じがする。

  • 参加前の準備が足りなかったとか
  • 目的、目標がちゃんと説明できていなかったとか
  • ついでにと他の行事を詰め込んだとか
  • ミーティングのルールを説明しなかったとか
  • 心理的障壁を下げる配慮をしなかったとか
  • ベンダーマシンが無かったとか
  • アメが無かったとか
  • 世話人の数が足りなかったとか
  • 信頼関係を築く配慮を怠ったとか
  • グループが多くて放ったらかし感があったとか

あとから考えれば、思い当たるフシはある。

これまでにも失敗してきた。失敗を次に活かすことが必要だ。

なぜ面倒な世話人をやろうとするのか? それは変えたい未来があるからだ。 

 次回は積極的に関わろうと思う。 



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2018年10月25日 (木)

現場力がみるみる上がる 実践なぜなぜ分析 <ミスをチェックできたのは誰か>

現場力がみるみる上がる 実践なぜなぜ分析 小倉 仁志 日経ビジネス人文庫

Photo_2

トヨタの「なぜを5回」は有名だ。

 問題を解決するときにに原因の特定は欠かせない。このときに、「なぜそうなったのか?」を5回繰り返すことで表からは見えにくい真因に迫る手法だ。

 この手法は理屈は簡単だ。しかし、やってみるとなかなか難しい。思考が深くならなかったり同じ答えの堂々めぐりになったりする。

 この本は、事故やミスの原因を分析する例が多く登場する。そして、分析手法の中心は「なぜを5回」だ。 この本では「なぜなぜ分析」と言っているが、対策案や対策案の実施方法、組織内での展開まで扱っている。

 事故の原因を追及する「なぜなぜ分析」は、人や設備に物理的な障害発生した場合だけでは無く、事務処理に不備があった場合でも使えるし、何かのプロジェクトが行き詰まった時や失敗したときにも使える。
「なぜなぜ分析」のセミナーを受講するIT関係者は多いそうだ。

 一旦抽象化して理解して自分の職場や環境に適用すれば、どこでも使える。 かなり強力なスキルだと思う。

管理者が行うべき「なぜなぜ分析」の例もある。

 事故が起きたときに対策は重要だ。「トヨタの問題解決」では更に、標準化して組織内に展開する「横展」を行う。この、標準化や横展にマネジメントレベルや経営レベルでの「なぜなぜ分析」が使用できるというわけだ。

 日経編集部が「あとがきにかえて」で

 ヒューマンエラーはとかく、ミスを起こした当事者のせいにされがちである。そして「あいつのやる気が足りないから、問題が起きたんだ」と、精神論でその場を片付けようとする傾向が今でもあらゆる職場で見受けられる。

と書いている。

 少なくとも、マネジャが「なぜなぜ分析」のスキルを獲得していれば、意味の無い精神論に頼らなくて良いと思う。

チェックできなかったこと。

 この本で解説してある「なぜなぜ分析」では、なぜに対する答えを導くと、もれなくチェックできなかったことを挙げるようになっている。例えば、「○○が××に気が付かなかった」という答えには、「○○が××に気が付かなかったことをチェックできなかった」が同時に導かれる。

 これは、目から鱗だった。

 事故の原因や対策が「気合と根性」になるのは、原因を分析する人が他責の念に囚われているからだ。 精神論を原因に指摘すれば反論できない。特に管理部門が現場の事故の原因を考えるときに顕著だ。 時にそれは分析ではなく叱責だ。

 もっとも、現場は「また精神論を言ってら。ここは日本帝国陸軍か!」などと口に出さずに悪態をついているのだが...

 ところが、「チェックできなかった」ことの「なぜ」を考えると、当然誰がチェックできたかを考えることになる。「なぜなぜ分析」を当事者や関係者が分析を行っていれば、分析している人の多くは、チェックできた人だ。 そして、チェックできた人は他責の念では分析できなくなる。

 つまり、分析に多くの人を巻きこむことで、他責の念ではなく自責の念で分析を行うようになるので、安易に精神論に流れることがなくなるのではないかと思う。

 上司や管理部門が分析するときには、「~ことをチェックできなかった」も考えるようにすると良い。



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2018年10月23日 (火)

ヤマト不正請求報告書 <根本的な原因は何か?>

 ヤマトホームコンビニエンス(YHC)が法人向け引っ越しサービスで過大な請求をしていたらしい。

 以前読んだ「クロネコヤマト 人の育て方」や「小倉昌男 経営学」が素晴らしかったので、この件の調査報告書を読んでみた。

 報告書はYHCのサイトにある。

 この件ついては、「会社ぐるみ」とか「倫理の欠如」などメディアから叩かれている。

 20万人をこえる社員がいる大企業だけに不祥事を皆無にすることはできないだろう。 しかし、不祥事の原因が組織ぐるみであったり、社員のモラルが低下に依るものであれば会社の根幹を揺るがす大きな問題だ。

クロネコヤマト 人の育て方」 には、

社訓(判断の基準)

  1. 「ヤマトは我なり」(全員経営)
  2. 運送行為は委託者の意思の延長と知るべし(サービスが先、利益は後)
  3. 思想を堅実に礼節を重んずべし(方と倫理の重視)

とある。 いずれも小倉昌男氏による経営理念だ。(ヤマトHDの社訓は、http://www.yamato-hd.co.jp/company/precepts.htmlにある。)

 今回の不祥事は、2項、3項に反する行為だ。 1項の全員経営が浸透しているとすると、社員全員で不祥事を隠蔽する体質があるということになる。
その意味で会社の存続にかかる問題だろう。

 報告書を読むと、内部通報などで不正請求が行われていた事実が複数件明るみに出ていたことが記載されている。 これが、組織ぐるみと指摘される所以だ。

 ネットには、問題を現場に丸投げしていると指摘する記事を見かける。

クロネコヤマト 人の育て方」によると、

ヤマト運輸では2013年4月に、約300人いた本社の社員を、ほぼ全部署を対象として大幅に減らしました。多数の本社メンバーが現場配属として移動したのです

らしい。 また、

理念が顔を作る -ヤマトにみる文化の継承 (ヤマト運輸株式会社 人材開発本部 教育部長 芝健一)

には、

ヤマトの本社部門の人数は約200人ときわめて少ない。教育や研修は本社の教育部が担当しているが、4万人近いSDの教育を教育部のスタッフだけで行うことは困難である。そこで、本社の教育部が関与するのは会社としての方針を策定し周知徹底させるまでにとどめ、実際の教育は基本的に現場に任せている。

とある。

 小さい本社と現場に丸投げは裏表の関係だ。 本社が現場を管理するのではなく、全社員が社訓を基にした価値基準で動く組織を目指しているのは批判されることではない。 ところが、不祥事が起こると丸投げと批判される。 批判する者は結果しか見ないから。

###

 以前読んだ「クロネコヤマト 人の育て方」や「小倉昌男 経営学」が素晴らしかったので、考えてみた。

 現場の労働環境が悪化して、マズロー先生のいう安全欲求が脅かされると、企業理念どころではなくなる。

 企業理念を体現することは、承認欲求やその上位の自己実現欲求だ。 上位の欲求は下位の欲求が満たされてから現れるとされているから、安全欲求が満たされない状況では、上位の承認欲求や自己実現欲求は現れない。

 つまり、企業理念「ヤマトは我なり」を体現できないほど労働環境が悪化している可能性がある。

 もちろん、人材育成に失敗し、現場だけでなく管理職も企業理念が形骸化している可能性もある。

 報告書では、管理職は不正を指示したか、不正を認識しながら是正措置を取らなかったことが指摘されている。 現場が大きいだけに、本社や社長が対策したら効果覿面に改善されるというものではないだろう。

 不祥事の原因が、現場の安全欲求が満たされていないことか、企業理念が形骸化していることか、今後明らかになるだろう。

 ヤマトが実現しようとしている、本社が現場管理するのではなく、全社員が社訓を基にした価値基準で動く組織は理想のように見える。

 個人的な希望としては、理想に向けて回復してほしい。

 今後、注目しておこうと思う。



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2018年10月21日 (日)

企業守る「ホワイトハッカー」を官民で奪い合う愚 <雑な記事に反応してしまった>

企業守る「ホワイトハッカー」を官民で奪い合う愚 DIAMOND Online (2018.9.11)

なぜ「ホワイトハッカー」という分かりにくい単語を使うのだろうか?

特に不足しているのが、有事の際、攻撃者の手法を理解して対処したり、技術者を育てたりできる正義のハッカー(ホワイトハッカー)だ。

らしい。

 記事を読むと、「ホワイトハッカー」は情報セキュリティに関する高度な知識と技能(技術力)を善良な目的に行使する者くらいの意味か? しかし、その能力と技術者を育てる能力は別の能力だから、両方のしかも高い能力を持つ者などそもそも絶対数が少ない。
(このような技術者を便宜上「高度セキュリティ技術者」(育成能力は問わない)という)

 ホワイトハッカーとかサイバーセキュリティ業界の人材不足に絡めて、叩きやすい相手、叩いても反論されない相手を選んで叩いているように感じる。

 違う観点から考えでみると、
サイバー・セキュリティ技術者に限らず人材不足はいたるところにある。 例えば、トラックドライバー、介護職、看護師、IT技術者など。共通点は、いずれも技能や責任に対して賃金が低い職業だ。

 記者が指摘するように官民で高度セキュリティ技術者の争奪をしているならば、彼らはなぜ高給とは言えない公務員になるのか? 

 記者の言う「ホワイトハッカー」が、黒ずくめの屈強な男達に突然連行されて秘密の場所で働かされていると考えているのなら映画の見過ぎだ。

 需要が増えると価格は上昇するらしい。 高度セキュリティ技術者の需要が増加しているなら彼らの賃金は上昇しているはずだ。賃金が上昇すればこの業界に参入する者が増えるはずだ。 それなのになぜ人材が足りないのか?

 問題は2つ。高度セキュリティ技術者に関するコストを誰が負担するのか?だ。

  • 雇用するためのコストを誰が負担するのか。
  • 育成するためのコストを誰が負担するのか。

つまり、問題は他の人材不足の業界と同様に、サイバーセキュリティの確保に必要なコストを誰も負担しようとしないことに尽きる。


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2018年10月19日 (金)

まず、「そうですね」って言え。 <相手に本音を言わせる言葉?>

まず、「そうですね」って言え。
番長プロデューサーの世直しコラム Vol140 櫻木 光 (2018.08.22)

お前の悪いところは、人の意見が自分と違った時に、違いますよ、とか
そんな事ないですよ。とか、顔をしかめながら、すかさず言うよね。
まずそれを全部やめろ。
人がなんか言った時の最初に言わなきゃいけない一言は。
『そうですね』だけでいいんだよ。
人の言った事をすぐに否定して自分の持論を展開すると、誰もお前の意見なんか聞いてくれないんだよ。聞きたくねえし。

 櫻木光氏が他社の名物プロデューサーに指摘されたときの言葉だそうだ。

 相手の意見を否定する人は2種類いる。

  • 「でも」を前置きする人

     反論ではなく、しゃべり始めるときの口癖になってる。 「あの~」や「え~と」と同じだから本人は否定しているつもりはないのだが、会話している相手は全てを否定されているような気がしてくるので、会話が弾まない。

    同じパターンで、「う~ん」を前置きするもいる。 「う~ん」と言われると相手は自分の発言に賛成するのか反対するのかわかるまで時間がかかるので、まるで審判を受けている気分になってしまう。 「でも」より疲れる。

  • 反対だったときにストレートに意見を言う人

     反対意見が正しいとしても、頭ごなしに反対されるのは気分が良いものではない。 議論ではなく日常会話レベルでは、全て正しいとか全て間違っていることは無いから、頭ごなしに反対されると会話を続ける意欲が失せる。

     このタイプの人は、賛成だったときにはストレートに賛成と言わない。 多くの場合黙っている。 だから、全ての意見に反対する人のようなイメージになる。

 実は、どちらのタイプも自覚症状がある。

 「でも」は言わないようにした。
「でも」を言わないように意識すると、無言になってしまうことがある。 これはこれで違和感があるらしく、「聞いてる?」などとと言われる。

 「う~ん」より「でも」よりマシだろう。

 相手の意見に反対でも、頭ごなしに反対しないようにした。
頭ごなしに反対意見を言うときは、たいてい脊髄反射で、良く考えないで言葉が出ている。
だから、「脊髄反射で口を開かないこと」を心掛けるようにした。
相手の発言に同意できなくても、相手の意見を聞く、そして要約した内容を言うと、頭ごなしに反対もせず、自分がなぜ反対するのか考えも整理される。

 この方法は、冷静なときには有効だが、議論が白熱したり、感情が昂ぶると、つい脊髄反射で発言して、頭ごなしの反対意見になることが多い。

 まず「そうですね」と言うのは、良く考えればこれは、相手の発言に対して明確に反対意見を言わないという日本人の作法だ。 声高に反対意見を言うのではなく、まず「そうですね」と言うことで、日本人の作法ができている人に反対意見を言わせることができるのかもしれない。

 と考えれば、とりあえず肯定にとれる「そうですね」と言うのは有効かもしれない。


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2018年10月17日 (水)

橋下徹の問題解決の授業 

橋下徹の問題解決の授業 大炎上知事編 橋下徹 プレジデント社

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 橋下徹氏の有料のメルマガをまとめた本。

小難しい抽象論や知識・情報の単なる収集に終始することなく、抽象論や知識・情報を現実の問題解決にどのように活用していくかを授業する。

とまえがきにあるように、論理的なだけでなく、具体的な行動まで書いてある。

 橋下徹氏が未来を予測する内容ではなく、ちょっと前に世間を賑わせたネタについて解説してある。 答え(多くは失敗した事実)は既に分かっているので、安心して読める。

 橋下徹氏とは主義主張や考え方が違うところもあるが、それはそれとして、最善策が示してあるので、この本のタイトルどおり、教科書として読むのが良いのだろう。

 橋下徹氏もことわっておられるように、後知恵の部分もある。この本に書いてある判断を、後から振り返るのではなく、正にリアルタイムタイムで事が起こっている最中にできるかと考えると、かなり難しいと思う。 リアルタイムでできるのが、頭の回転というやつかもしれない。

 現実社会では、最善策にたどりつたとしても、どのタイミングで、何を言うかが重要だ。

 主張を論理的に組み立ててタイミング良く発言する。この能力は後天的に得たもだろうか?

 論理的な思考は後天的に得ることができるが、タイミング良く発言する能力を得るのは難しいような気がする。

 この本を読むと論理的な思考ができれば解決しそうな気がするが、現実はそれほど簡単ではないのだろう。

 論理的に抗弁できなかった人も、論理的に追求できなかった人も、その場の空気や当事者の感情、聴衆の意見などに惑わされることの方が多いのだろう。

 論理的な思考や、短時間で最適解を導く能力は、大きな武器になるが、それよりも、導いた真実や最適解をタイミングよく発言したリ行動したリする方が効果的ということだろうか。

 どちらもできない者は迷い流される。


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2018年10月15日 (月)

アキバを"退屈な街"に変えた犯人はだれか <ノスタルジーだね>

アキバを"退屈な街"に変えた犯人はだれか
結局オタクは街から"排除"された

PRESIDENT Online (2018/09/28)

 ノスタルジーだね。

 ライターの山野祐介氏はオタクが排除されたと言う。 しかし、アキバは誰かを排除しているわけではなく時代に合わせて変わっているだけではないだろうか。

 昔々、田舎のラジオ少年にとってアキバは憧れの街だった。 憧れの街は電子部品やジャンクが溢れている猥雑な店が多く、目的も無く見て回るのが楽しかった。

 アキバがオタクの街になってメイドさんが増え始めた頃、ハムキチ、音キチにとって魅力的な街ではなくなっていた。 しかし、アマチュア無線家やオーディオマニアを排除したわけではなくオタクの需要が増えただけだ。

 アキバは文化財を中心にできた街ではない。歴史を保存するだけでは食っていけないから今売れるものを扱う。 今売れるものを扱っていると、グレーゾーンのものが売られる。そんな、混沌と猥雑さが魅力となって、マニアやオタクを引き寄せるのだろう。

 混沌と猥雑は効率が悪いしマニアやオタク相手の商売では儲からないから、オタク以外の客と効率を求める。そして整理されて秩序がやってくる。するとオタクにとっては魅力が無くなり排除されたように感じるのだろう。

 例えば、昔は電子部品を売っている店で女性を見かけることは無かったが、最近はよく見かけるようになった(学生風)。 電子工作マニアが排除されたわけではなく一般的になっただけだ。

 海外のotakuにとって今のアキバは混沌と猥雑の街なのだろう。 昔田舎のラジオ少年が憧れていた街のように。 ただ、大手資本が入ると急速に整理されるから、急速に魅力が無くなるのではないだろうか。 既に中野や渋谷などに「聖地」が分散しているし、CoolJapan=アニメの構図は2020年までか?。

 今後、アキバは何を売る街になるのだろうか。


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2018年10月13日 (土)

ミス撲滅宣言は逆効果、IT職場にはびこる隠蔽体質

ミス撲滅宣言は逆効果、IT職場にはびこる隠蔽体質 日経XTECH (2018/08/23)
(↑会員登録が必要)

 結論は、

 インシデントが起きたら、すぐに報告してくれた担当者を褒めるくらいでちょうどよい。「インシデントを発見してくれて、ありがとう」の一言を、上司が部下に言えるかどうかで、現場の雰囲気や体質は全然違ってくる。それがインシデントやヒヤリハットを健全に見える化できる組織風土を醸成する

というもの。

Photo
(↑出典:ミス撲滅宣言は逆効果、IT職場にはびこる隠蔽体質 日経XTECH
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00205/080200008/
)

インシデントが無くならない原因は

★インシデント発生
↓再発防止検討会
↓個人攻撃される
↓個人のスキル気合に依存した対応
↓ヒューマンエラー発生確率上昇
インシデント発生

★インシデント発生
↓インシデントではないことを証明する仕事(言い訳)
↓生産性低下
↓ヒューマンエラー発生確率上昇
インシデント発生

という2つの悪しき負の連鎖が発生している。ループになっているので、通常の問題解決方法でも解決は難しい。

 さらに、トップが「インシデントの絶無を期す!!」など言うと

★インシデント・ゼロを組織の目標にする
↓ダブルチェック、トリプルチェック、チェックリストの乱立
↓生産性低下
↓ヒューマンエラー発生確率上昇
インシデント発生

インデントが減少するどころか、インシデントが発生しやすくなる

さらに、副次的な影響として、隠蔽体質が生まれる。

★インシデント発生
↓インシデントではないことを証明する仕事(言い訳)
↓生産性低下
↓インシデントを報告すると責められる
↓インシデントを報告しない文化が生まれる
隠蔽体質

 悪しき負の連鎖はどこかで断ち切らなければならないから、風土を変えることから始めるのも一つの手段だけど風土を変えるには時間がかかるし抵抗も多い。人は明確な理由は無くても変わることに抵抗するものだ。 

 経験では、解決策は組織風土改革というと反応がない人が多い。 絵空事のように聞こえるのだろうか。

 インシデントを減らす方法を考えてみる。

〇 インシデントがゼロにならないことを全員が認識する。

 これが全ての前提だ。 その上で、全員が、全ての階層で役割に応じてリスクを減らすための負担をする。

 負担は、金銭、労力、時間、精神的負担など。

〇 全員が負担する

と言えば簡単だ。 しかし、たいてい、リスクを取らない者、負担をしない者が現れる。

  • インシデントをゼロにしろという経営者
  • 原因追求という名の個人攻撃をする中間管理職
  • 効果を考えずヒューマンエラー防止対策を徹底する現場責任者
  • ヒューマンエラーを報告しない担当者

など。

 リスクを管理してインシデントを減少させるための活動は、目に見えないから、評価もされない活動だ。誰でも、余分な負担はしたくないものだからバックレる輩が出てくる。

 たいていは、自分は負担せず体よく部下に負担を強いる。そして、負担が集中する下っ端は上の理解がないから無理だとあきらめてハイリスクな行動をとる。

 本当にインシデントを減少させようとするならば、評価されなくてもインシデントを減少させるための負担をする覚悟が必要だ。

〇 リスクを取る覚悟、負担する覚悟 

 方々で覚悟が必要と説いているのだが、ハイそうですかと覚悟する人も少ない。

 全員に覚悟を強いるのは人の言葉より空気の方が重要だ。人は空気には抵抗できないから、「評価されなくてもインシデントを減少するために負担しなくてはならない」という空気ができていれば、リスクを取らない者、負担をしない者を排除する力になる。

 では、空気を作るにはどうするか。

〇 それには、組織風土を変えなければよい。

 同じ結論になってしまった。

 インシデントが減るかどうかは、結局組織風土なんだと思う。

###

☆ インシデントを減らそうと言い続ける人

 人は安きに流れ、決まり事は形骸化するものだから、インシデント対策もいつしか実効性の無いものになる。そのようなときに「インデントを減らそう」と言い続ける人の存在は重要だ。しかし、誰か特定の個人に頼っていたのでは限界がある。そこで組織風土が重要だ。

 鉄道関係者は必ず指差呼称する。組織風土がそうさせているのだ。だから百年以上もの間継続できている。

 ウチは鉄道関係ではないけれど、現場にいたころ上司に指差呼称するように指導された。「横着するな」と。当時はそういう組織風土があったのだと思う。

 IT関係の職場に移っても、rmやddなどの危険なコマンドを実行するときには、ディスプレイに向かって指差呼称して、深呼吸してEnterを押していた。

  最近現場の人に聞くと、指差呼称もしないし、「指差呼称しろ」と言う人もいなくなったそうだ。

 失われた組織風土を取り戻そうとすると、年寄りができることはたくさんある。



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2018年10月11日 (木)

雨あがる <何をしたかではなく、何の為にしたのか>

Prime videoで見た。 原作は山本周五郎の短編小説

主演の寺尾聰はいい役者になった。
昔は七光り感があったけど。

 山本周五郎の座右の銘
「人間の真価は、その人が死んだとき、なにを為したかではなく、彼が生きていたとき、なにを為そうとしたかで決まる」
がテーマ。

この映画の主役は宮崎美子が演じている、主人公の妻 たよ だったのか。

宮崎美子もいい役者になった。
昔はピカピカに光っていたけど。

久々に爽やかな映画だった。


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2018年10月 9日 (火)

トヨタ 生存の条件 <本気のようだ>

トヨタ 生存の条件―週刊東洋経済eビジネス新書No.258 週刊東洋経済編集部

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 トヨタとソフトバンクが合弁会社を作るというので、東洋経済の特集を読んでみた。

解説は↓にある

豊田社長は、CES(Consumer Electronics Show)で

祖父の喜一郎氏が織機づくりから自動車づくりに転換したことを照会し、「車を造る会社からモビリティの会社へ変えることが私の目標だ」

と宣言している。 トヨタはHVでは先行したがEVでの出遅れ感は否めないが、どうも本気のようだ。

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 IT業界でこれまで主導権を握っていたキープレーヤーを見ると、初期はコンピュータメーカ(IBM,Fujitsu)→半導体メーカ(Intel)、ソフトウェアベンダー(Microsoft)→XaaS(Google,Amazon) と変化してきた。

 今後自動車産業は電動化、コネクテッド化、シェアリング、自動運転などの変化を迎えるから、自動車産業単独では存在できなくなって、モビリティサービス(MaaS)事業が主流になるという。

 IT業界の例では、初期に主導権を握っていたコンピュータメーカは今や下請けだ。
同様に、今後モビリティサービスが主流になると、自動車メーカは下請け扱いになることが予想される。

###

 携帯電話サービスでは端末1円時代があった。 本来、端末メーカーは端末を1円で売って商売になるはずはないけれど、携帯電話サービス会社の下請けになることで商売になっていた。 ところが、端末を作っていたメーカは淘汰されてしまった。 P社、N社、F社、T社とか。

 今後もし、Amazonが移動サービスで主導権をとると、移動サービスは本、音楽、動画等のコンテンツと横並びになるだろう。 そして、今後個人が車を買わない時代になると、車を買うのはライドシェアの会社になる。 すると、Amazon無しには車が売れなくなって、自動車メーカはAmazonの下請けになる。 そして淘汰される。

 P社、N社、F社、T社は携帯を造るのを止めても他に売る物があるけど、トヨタは車を造るのを止めることはできない。 そこがトヨタの危機感なのだろう。 

 現状では、モビリティサービスは自動車メーカだけは展開できないし、GoogleやAmazonなどIT企業だけでも展開できないから、自動車メーカとIT企業の提携が必要だ。 

 今後、どちらが主導権を握るかで、自動車メーカがIT企業を選ぶのか、IT企業が自動車メーカを選ぶようになるのか分かれる。 選ぶ側になるかか選ばれる側になるかで、天国と地獄の差がある。

 XaaS vsコンピュータメーカ、携帯サービス会社vs携帯メーカの例では、メーカはサービス会社に飲み込まれてしまった。

 トヨタにとっては生き残りを掛けた選択なのだろう。


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2018年10月 7日 (日)

再免許申請(2)

 総通局から再免許のお知らせが来た。 1年前に送られてくるようだ。

 新スプリアス規格に対応しない無線機はH34年12月以降使えなくなるので、まず無線設備を変更してその後再免許申請することにした。

 指定事項(電波の形式及び周波数、空中線電力など)に変更が無ければ届出で良いが、変更がある場合には申請が必要だ。いずれも手数料は無料。

 指定事項に変更が無ければ免許状にも変更が無いから、届出後に再面申請すれば良く、手間が省ける。 ところが、指定事項の変更がないようにしようとすると無線機を選ぶのが難しいことが分かったので、無線設備を変更することにした。ついでにWARCバンドと4630kHzも申請した。

 電子申請Liteで変更申請したら修正依頼が来た。 何か不備があったか?と思ったら免許番号が間違っていた (^^; 修正したら無事変更できて、免許状送付用の封筒を送るように通知があったのですぐに再免許申請した。

 再免許申請して送られてくる免許状があれば、変更申請した免許状は受け取らなくてよいのかと思っていたら、再免許の日まで(あと1年足らず)免許状が無いことになってしまうことに気が付いた。

 総通局に電話して、再免許と変更の免許状を同封して送ってくれるか尋ねたら、同封できると言われたので、申請番号を書いた紙と返信用封筒を送ったら無事免許状が2枚送られてきた。

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Photo_2

↑違うのは免許の年月日と免許の有効期間

 ところで、H30年3月1日からアマチュア無線局は免許状の掲示義務が無くなっている。
(電波法施行規則第38条第2項)

 ならば、変更後の免許状を受け取らなくてよかったのか?と思った。 しかし、備え付け義務(電波法施行規則第38条第3項)は残っているので、やっぱり受け取らなければいけないようだ。 免許証票シールは廃止されている。

 何気無しに免許状を見ていたら、「呼出符号」が「識別信号」になっていることに気が付いた。 いつ変わったのだろうかと、古い免許状を調べたら平成6年の免許状は「呼出符号」平成11年の免許状は「識別信号」になっていた。

 この頃、無線の仕事から離れたので変更されたことに気が付かなかったのか?



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2018年10月 5日 (金)

「キャリア・シフトチェンジ」ワークショップ <まず自分の現状を把握する>

 「キャリア・シフトチェンジ」ワークショップに参加した。

定年間近だ。

 60歳で定年すると、年金をもらえるまで無収入になるので、それまで働かなくてはならない。 定年すると、役職が変わり、職種も変わる。何より役割が変わることが多いから今までのようには働けない。 ところが、変化に対応できない年寄りは多い。 

 定年前にキャリアを変えましょうというワークショップだ。

 シニア(Over50)になると「市場型」の人材が求められる。 労働市場から必要とされる人材だ。 職場で、鬱陶しがられているシニアに共通していることは「市場型」ではないことだ。

 シニアになったからといっても急に意識や働き方を変えて「市場型」に変われるわけではない。 そこで、45歳~55歳を「市場型」への移行期間とし、「市場型」に必要なプラットフォーム能力を獲得しましょうというのがこのセミナーだ。


↑(http://www.javada.or.jp/shift/img/shift/about01.png)
JAVADA中央職業能力開発協会

 でも、そんなこと言われても既に55歳過ぎてるし。 「早く言ってよ~」という感じだ。

 午後は、

現状のプラットフォーム能力を診断して、強みと弱みをを認識して、今後の行動を決めるという作業をやった。

 プラットフォーム能力は初めて聞く言葉だ。環境変化にも柔軟に対応できる基礎能力がプラットフォーム能力らしい。 既にこの能力を持っているなら55歳を過ぎていても「市場型」の人材になれるだろう。

ところが、

世の中そんなに甘くない。予想どおり、コミュニケーションに関係する「自然体」「他人受容・共感」「瞬間的自己表現」の能力が低い。 かなり低い。

 診断は、客観的な診断と主観的な診断とがあって、自分が思っているほど能力が高くなかったり、逆に自分が思っているほど低くなかったりで認識が変わった。

 コミュニケーション能力が低い自覚があったので、改善するように心がけていた。 だから、自己評価は中の下か下の上だったのだが、客観的な評価はかなり低い。orz

 コミュニケーション能力が低いことを自覚して、改善しようとしているのに、これだけ客観評価が低いということは、今後の劇的な改善は見込めないだろう。  ならば、仕事や生活で致命的なレベルでなければそれ以上は望まなくてよい。 むしろ、強みに注力して、それを活かすことを考えたほうが良いのではないか。

 もはや30代40代ではない。今後何を改善するかではなく、今どのような価値が提供できるかを考えることにした。 

 最低限、「コイツにだけは相談したくない」と思われないようにしよう。

自己診断を見て、

今後の行動考えてグループ内で発表してコメントをもらった。 同じグループの人のコメントは、言うほどコミュニケーションは悪くないだった。 改善されているのだろうか。少なくとも初対面の人達と1日ワークができるくらいにはなっているのだろう。ちょっと安心した。

 結果的には、
受講して良かった。 

 シニアになって「自分型」で働き続けられる人はわずかで、多くの人は「自分型」から「市場型」に変えなければならないのだろう。 働き方を変えようとするときには戦略が必要だ。時間的猶予があれば弱みを克服することもできるが、時間的猶予が無い場合には弱みを克服することはできない。

 戦略を考えるには、主観的な自己評価、客観的な診断、他者の主観的な評価を総合することが重要だ。 

 歳を取ると客観的な意見を言ってくれる人が少なくなるので、初対面の人の意見は貴重だと思う。


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2018年10月 3日 (水)

好かれる人が無意識にしている言葉の選び方

好かれる人が無意識にしている言葉の選び方 仕事も人間関係も充実する58の言い換え例 中谷彰宏 すばる舎

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 ものには言い方がある。言い方を間違えると「そんな言い方は無いだろう」と言われるし、うまい言い方をすると好感度が上がったりする。

そんな「うまい言い方を」を集めた本。

例えば、

「でも」より、「だから」。

 会話をしていて、話す前に「でも」という人は多い。若者は「てゆ~かぁ」だったりする。
「でも」は逆接や否定の意味があるが、この「でも」には否定の意味は無い。 ところが、言われる側は発言を全て否定されているように感じてしまう。

 中谷彰宏氏は「でも」を「だから」に言い換えると良いとおっしゃる。
発言の最初の「でも」も「だから」も意味は無いなら、順接の「だから」の方が良いのだと。
会話の相手が、毎回「だから」を前置きすると。「分かってねーのかオマエ」と言われているように感じてしまうのでは?

 実は、発言の冒頭に「でも」を言わないように心掛けている。

「いらっしゃいませ」より、「こんにちは」。

 他の本で読んだ。 ディズニーランドの人は「いらっしゃいませ」ではなく「こんにちは」というらしい。 「行ってらっしゃい」には「行ってきます」、「こんにちは」には「こんにちは」のように返す言葉ががある。 ところが、「いらっしゃいませ」には返す言葉がないので、返す言葉がある「こんにちは」と言うそうだ。 

 コンビニの店員さんは更に丁寧に「ありがとうございましたいらっしゃいませこんにちは」と言うが、返す言葉が無い。

閑話休題

 HowTo本を読むのは止めようと思っていたのについ読んでしまった。
書店だったら手にとっても戻すけど、電子書籍で読んでいてしかもポイントがあるとまあいいかとなってしまった。

 HowTo本に書いてあることは、役に立ちそうなことだけど、全て覚えていられないから、結局実践できない。 それでも、3つくらいなら覚えていられるだろうと選んでみた。

「何回でも言うよ」より、「1回しか言わないよ」。

 「感じのいい言葉は、1回しか言わない言葉です。」 らしい。

 なるほど、殺文句は何度も言うと相手が死なない。

「君は、いい質問をしますね」より、「君たちは、いい質問をしますね」。

 「感じがいいのは、「君たちはいい質問するね」という言い方です。」らしい。

 質問した人ではなく聴衆全体をほめると、他の人から質問が出やすくなるらしい。今度試してみよう。

「どんな車をお探しですか」より、「これまではどんな車に乗られてましたか」。

 「相手との会話が弾むためには、未来よりも、過去からの延長線で語ることです。」らしい。

 なるほど、過去から未来。 相手が答えられる質問から。

 無意識に使えるようになるまで気をつけてみよう。


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2018年10月 1日 (月)

ロッテ福浦の2000本安打と村田の悲哀

 ロッテの福浦が9月22日に2000本安打を達成した。おめでとうございます。

 出場機会が減っていたので今シーズンでの達成は難しいのではと思っていた。 しかし、球団の後押しもあって今シーズンでめでたく達成となった。

 違和感を感じている人もいるようだ。

「ロッテ福浦2000本安打達成」の違和感  Yahooニュース (2018/2/23)

わからなくもない。

 最近の球団は親会社の道楽ではない。 経営は重要だから集客を重要視するのはいた仕方ないだろう。 ベイスターズのように経営を健全化しつつ優勝争いができるのがベストだが、優勝争いが無理なら地元のスター選手の記録達成で集客するのは合理的だ。 それもプロスポーツだ。

 もう一人2000本安打に近かったのが独立リーグでNPB復帰を目指していた村田だ。
もう1シーズンやれば2000本安打は達成できそうだが、結局どの球団からも声が掛からなかった。 現在の能力だけなら福浦より村田の方が上なのかもしれない。 しかし、野球は1人でやるものではないし、残念ながら村田1人で客が呼べる時期は過ぎている。 選手としては最盛期ではなく末期だ。

 現役末期に客が呼べる選手は、ヒストリーとストーリーを持っている。 ここが、福浦と村田の違いだろう。  ヒストリーとストーリーもヒット数のように積み上げてきたものだから今更どうすることもできない。

 ヒストリーとストーリーで客が呼べるなら球団は記録を達成させようとするし、チームのメンバーへの良い影響を期待するだろう。 つまり、球団から求められる存在だ。 これが、現役末期の選手の価値なのだろう。

 アラ定になって再就職や再雇用が気になる年代になってくると、村田の悲哀は他人事ではない。


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