「理想的設計」の陰
田坂広志 「風の便り」 第156便は「理想的設計」の陰
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田坂広志 「風の便り」 四季 第156便
=======================================================「理想的設計」の陰
1960年4月21日、ブラジルにおいて、
都市設計の最先端技術を用いた首都、
ブラジリアが生まれました。それから10年後、
ある雑誌に載せられた写真が
印象に残っています。それは、理想的に設計された都市に、
理想的に配置された道路があるにもかかわらず、
それを無視して、ビルからビルへの近道を求め、
多くの人々が歩くことによって作られた
「けもの道」のような小道の空撮写真でした。なぜか心に残っている、この一枚の写真。
その意味が、
マネジメントの道を歩むようになって
分かりました。なぜなら、
このブラジリアの「陰の道」の現象は、
マネジメントの世界においても、
しばしば、目にするからです。理想的に設計された組織。
理想的に配置されたマネジャー。その組織やマネジャーに対して、
人々は、常に、
現実を動かすために最も有効な
「陰の組織」や「陰のマネジャー」を
生み出していくからです。そして、そのことに気がついたとき、我々は、
マネジメントに携わる者が理解すべき、
一つの心得を学びます。「理想」を描き、実現するためには、
「現実」の陰の動きを見つめなければならない。そのことを学ぶのです。
2005年2月24日
田坂広志
↓こんな感じ? ブラジリアの"けもの道"(Google map 15°47'31.4"S 47°52'03.9"W)
陰の××はどこの組織にもある。 陰は制御できない。
人はいつも、論理的に考えるわけではないし、合理的に行動するわけではない。
理想が光ならば反対側に陰ができるのだろう。
う~ん。これは難しい。
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