なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのか
なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのか――何歳からでも人生を拓く7つの技法
田坂広志 ダイヤモンド社
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「職業的な知恵」に引っかかった。
田坂広志氏は、
もし、我々が、それなりの年月をかけ、経験と修練を積み、「職業的な智恵」を身につけることができるならば、そのことには、次の「3つの強み」があります。
とおっしゃる。「3つの強み」とは
- 第1は、「職業的な智恵」は、決して古くならないということです。
- 第2は、「職業的な智恵」は、業種や職種が変わっても役に立つということです。
- 第3は、「職業的な智恵」は、簡単に代替されないということです。
ICT業界で働いていると、技術はすぐに古くなると感じる。
新しい技術の習得を怠るとすぐに取り残されたしまう。だから、勤務年数と技術レベルは一致しないことが多い。
昔、技術の進歩が緩やかだった頃は勤務年数と技術レベルは一致していることが多かった。 昔の年寄りは勤務年数が長いので経験も多いしそれなりに知恵も蓄えていた。
では、今時の年寄りには経験や知恵は無いのかというとそれなりに蓄えていると思う。
確かに技術レベルは若者の方が高いかもしれない。 しかし、職業的な知恵は若者より多いと思う。
ところが、年寄りは技術レベルが低いことを気にするあまり「職業的な知恵」を提供できないでいる。 扱う技術が変わっても、技術者にとって変わらない大切なことはある。
例えば、事故の未然防止やヒューマンエラーの防止方法。 新しい技術の習得方法など。
現在はICT業界の中でも特殊なサイバーセキュリティ関連の仕事をやっている。 ヒューマンエラーの防止方法は昔若い頃にやっていた無線関係の現場にいたときに教えてもらったことがベースだ。
年寄りや年寄り予備軍の人は、自分が蓄えて来た「仕事の知恵」の棚卸しをしてみるといいんじゃないだろうか。 きっと、今時の若者達にも年代を経ても必要なこと、つまり「職業的な知恵」が見つかると思う。
でも、「昔は残業して仕事を片付けたものだ」などとゆめゆめ言わないように。 単に計画性が無かったのと残業代が必要だっただけだから!。 とても普遍的な「職業的な知恵」とはいえない。
ところで、
田坂広志氏の人生哲学は完成したのだろうか?
最近の書籍には新しいことは書いてない。ほとんど他の本に書いてあることを編集したような内容だ。
考えてみれば、1年や半年のように短期間で新しい考え方が生まれてくるものではないだろう。 だとすると、テーマを切り口として自身の過去の書籍へのインデックスのような内容になるのも致し方ないことなのだろう。
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