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2019年7月10日 (水)

世界最高のチーム <心理的安全性が重要>

世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
 ピョートル・フェリクス・グジバチ
 朝日新聞出版

Photo_20190703185701

googleが社内のチームを対象に調査した結果わかった、生産性の高いチームの特性は

  1. チームの「心理的安全性」(Psychological Safety)が高いこと
  2. チームに対する「信頼性」(Dependability)が高いこと
  3. チームの「構造」(Structure)が「明瞭」(Clarity)であること
  4. チームの仕事に「意味」(Meaning)を見出していること
  5. チームの仕事が社会に対して「影響」(Impact)をもたらすと考えていること

だったらしい。その中で一番大事なのは、1の「心理的安全性」だという。

 心理的安全性とは、「自分らしさを発揮しながらチームに参画できる」ことが実感できることで、具体的には、チーム内で「自己認識・自己開示・自己表現」ができること。言いかえると、「安心してなんでも言い合える」ことのようだ。

 安心してなんでも言い合えるチームにするにはマネジャ個人の資質も大きいが、組織的に心理的安全性を高める仕組みがあるようだ。

 ピョートル・フェリクス・グジバチ氏は、日本の企業では「飲みニケーション」で心理的安全性を高めていたのではないかという。
今時、飲みニケーションはアルハラとかWLBの観点から負の側面が強調されているので流行らない。昔は、飲めない人や、人付き合いが苦手な人は切り捨てる傾向にあった。

 飲みニケーションを止めるなら、googleのように業務時間中に心理的安全性を高める仕組みを考えなくてはならないのだろう。

 ピョートル・フェリクス・グジバチ氏は、

 よく「グーグルのような人事制度を導入したい」と相談されることがあります。バカげた話だと思いますね。

とおっしゃる。
googleは必要だがあってこのやり方になっているのだから、必要性を考えないでを真似てもうまくいかない。他所から借りてきた成果主義による業績評価も借り物だからうまくいかないのと同じだ。

 日本式のマネジメントが全て時代遅れだったり悪いわけではない。
心理的安全性なんて言葉が無いときでも、なんでも言える雰囲気を作っていた上司はいた。しかし、それは属人的なものだから、上司が異動すると、途端に心理的安全性が脅かされるようになったりしたものだ。

 googleは心理的安全性を高める方法を形式知化して、個人の資質への依存度を下げているのだろう。 成長する企業は違う。

 チームの、心理的安全性を高めようとすると、マネジャ自身の心理的安全性が高くなければならない。
ところが、自分の心理的安全性は高くないのにチームの心理的安全性は高くできる上司がいた。
マネジメントをやってみて初めてわかったことは、それはとても難しいということ。

 だから、心理的安全性が低いトップの場合は、マイクロマネジメント(管理)がはびこるのだろう。


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