男性稼ぎ主モデルからの脱却 <意識を変えるべきは40代の中間管理職>
[議論]上野千鶴子「男性稼ぎ主モデルからの脱却急げ」 2019年8月28日
今年の東大の祝辞で話題になった上野千鶴子氏のインタビュー記事
上野千鶴子氏は
法律もできたけれど、日本の企業社会は根本的に、何も変わっていないというわけですか。
の問いに
上野氏:そうです。この男性稼ぎ主モデルを、日本企業は半世紀以上も続けてきています。男性稼ぎ主モデルは高度成長期の成功モデルで、これを惰性のように今も維持しているわけです。
そして、
トップはもちろんですが、中間管理職の男性たちが今すぐ意識を変えないと、日本企業はますます沈没していくでしょう。
とおっしゃる。
意識を変えるべき40代の中間管理職は、意識を変えるようと思っても簡単ではない事情があるのではないだろうか。
例えば、住宅ローンという大借金を返済するために長時間労働、長時間通勤、単身赴任していれば男性稼ぎ主モデルから脱却することは難しい。
今後、長時間労働が規制されると若い世代から男性稼ぎ主モデルは徐々に変わっていくだろう。若い世代は好むと好まざるに関係なく男性稼ぎ主モデルを選択できなくなる。
ところが、意識を変えるべき40代は、抜き差しならない状況で今の働き方を変えられない。将来に対する危険感を持っていて意識を変えたいと思っても、現状の男性稼ぎ主モデルが破綻しないことを祈って走り続けることを選んでしまう。いや、選んでいるのではなく目をつむっているだけだ。
働き方を変える判断が遅れると、このモデルが行き詰ったときのリスクはかなり大きい。
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- 男性稼ぎ主モデルからの脱却 <意識を変えるべきは40代の中間管理職> (2019/09/08)
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