文學界 2019/9月号 <文学なき国語教育が危ういと文学界隈の人は言う>
文学界 2019年9月 特集「文学なき国語教育」が危うい!
高校国語の指導要領が改訂され、文学から論理的な文章や実用的な文章へシフトしたようで、方々で議論がおこっている。
寄稿している人、インタビューを受けている人は、文学の研究者、文芸評論家、作家、国語教師、哲学者、数学者、物理学者で、工学系の人の寄稿が無く残念だ。編集者は理学と工学が同じだと思っていたのだろうか?
「理系教育にも文学は必要だ」はわかるが、工学では実用文を読み書きする能力は必須だ。仕事柄、技術報告書を読み書きする機会が多い。特に感じるのは、採用間もない若い人はおしなべて、実用文が書けないということ。高等教育を受けていないわけではなく、ほぼ大学を卒業しており、しかも縁故ではなく簡単ではない試験に合格して採用されている。
大半は訓練すれば実用文が書けるようになるところを見ると学校で教えていないか、あるいは教えたが学生がその能力を獲得していないのだろう。念のため繰り返すが、簡単ではない試験に合格している。
「文學界」という専門誌の特集だから寄稿した人たちの周りには、文章を読み書きする能力を備えていて文学に興味を持っている人しかいないのだろう。そして、その上での議論なのだろう。
閑話休題
子供頃から行間が読めないので苦労した。今でも行間は苦手だ。
紅野謙介氏の「教科書が読めない学者たち」を読んで、紅野謙介氏が数学者の新井紀子氏が嫌いなのは分かった。しかし、結論は直接的に書かれていないようだ。紅野謙介氏の主張は行間に書かれているのだろうが、行間が読めない人間には読むのが辛い文章だ。
高校で国語の授業を受けたのは50年前で、「こころ」も「山月記」も「枕草子」も「徒然草も」習ったけど、この文章の結論が読めないのはなぜだろう。
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