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2019年12月17日 (火)

岩田さん <改革が必要でも全否定してはいけない>

岩田さん 岩田さんはこんなことを話していた ほぼ日刊イトイ新聞

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 天才プログラマーにして、経営者として任天堂を立て直した経歴を持つ岩田聡氏は同年代だ。

世の中のありとあらゆる改革は現状否定から入ってしまいがちですが、そうするとすごくアンハッピーになる人もたくさんいると思うんです"

とおっしゃる。これが岩田聡氏らしさなのだろう。

 改革は現状を否定することから始まり、改善は肯定することから始まる。だから、改革するなら現状は否定せざるを得ない。大切なことは、過去まで否定してはならないということだろう。

 開発が頓挫しかかっていた「MOTHER 2」の支援に入って、言った言葉は有名だ。

「いまあるものを活かしながら手直ししていく方法だと 2年かかります 。いちからつくり直していいのであれば 、半年でやります 」

と言ったそうだ。文字にすると、イケ好かない奴のようだ。天才プログラマに任せればこんなの苦もなくできますケド。何か?のようにも感じる。しかし、その場に居合わせた糸井重里氏によると、全く威張った風もなく、相手の自由を尊重する姿勢だったらしい。

 若い世代には、未だ昭和の価値観から離れられない年寄りに未来を訊くなと言ってる。昭和の価値観から離れられない年寄りとは、昭和の最後の10年と失われた30年を働いて、今アラ定の自分達の世代だ。昭和の価値観で機能不全に陥っているから、意識改革しなければならない。

 岩田聡氏なら、だからといって「昭和の価値観はダメだ」と全否定してはいけない、とおっしゃるのだろう。確かに、全否定されたらオヤジ達は立つ瀬が無い。ダメなのは、若い世代の人たちが、この先を昭和の価値観で生きようとすることで、年寄りのこれまでの人生を否定することではない。

 自分自身は未だ昭和の価値観を引きずっている。そして、この価値観を否定しなければ次の10年を生きていけないと思っていから、年寄りに未来を訊くなと言っている。しかし、自分の価値観を否定するのは勝手だが、同年代の他人の価値観まで否定してはいけないということだ。

 全否定すると、共感は得れない。


ほぼ日刊イトイ新聞第三章までフリーで公開されている。(2019/11/16)


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