ミスしても評価が高い人は、何をしているのか
ミスしても評価が高い人は、何をしているのか? 飯野 謙次 日経BP
巻末付録に
「ミスや失敗を評価につなげるための10のマインド」
がある。
- 「失敗はあるもの」と考える
- 「しておしまい」では終わらせない
- ミスや失敗の原因を「うっかり」に求めない
- 他人の仕組みを何も考えずにコピーしない
- 「まだ気付いていないだけ」と考える
- 失敗・ミス対策に、コストをかけすぎない
- 繰り返してもいい失敗もある
- 「ベスト」についての考え方を変える
- ミスに「慣れる」
- ミスや失敗と適度な距離感を保つ
気を付けておかないと逆のマインドが組織風土として染み付いてくる。
- 「失敗してはならない」と考える
- 「しておしまい」では終わる
- 他人の仕組みを何も考えずにコピーする
- 失敗・ミス対策に、コストをかけすぎる
などだ。
儀式的な会議で「失敗事例」ではなく「好事例」が紹介される。好事例の裏にある失敗や問題は省かれていることが多いし、ほとんど汎用性はない。この本にも書いてあるが成功事例から学べることは少ない。
それでも、自分で考えることができないマネジャーは、それが、コストがかかりすぎても気にしないで安易にパクってしまう。
人事異動のサイクルが早いと効果は検証されず、よその部署の好事例を導入「しておしまい」になる。そして、マネジャーが異動した後残されたメンバーがコストを負担することになる。すぐに、止められると良いのだが、鳴り物入りで導入された「好事例」は、なかなか止められない。
かくして、現場では効果もなく高コストの「好事例」の負担が増えるから、失敗が増える。しかし、「好事例」を導入しているから、「失敗はあること」と言えなる。
「好事例」をパクったら効果が無かった、という失敗をマネジャーが認識しないことが最大の問題だ。しかし、人は弱いからつい、よく考えないで目先の「好事例」に飛びついてしまう。
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