残業学 <残業だけの問題ではない>
残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか? 中原淳+パーソル総合研究所 光文社
中原淳氏は
日本の現状は、「文句を言っていればどうにかなる」「放って置いたら誰かがやってくれる」段階をとっくに過ぎています。必要なのは、企業の働き手が今よりも半歩踏み出して行う、一つ一つの具体的アクションです。
とおっしゃる。
年寄のたちはアクションを起こすインセンティブは無いから、具体的なアクションを起こすのは、若者たちということだ。
単に残業時間を減らしたら良いというものではいことは、多くの識者が指摘している。いろいろな問題と、習慣、価値観が絡んでいる。
中原淳氏は
「成長」「仕事」「会社」「ライフ」の定義を変えるべきとおっしゃる。
「成果」の定義を変える――「努力+成果」から「時間あたり成果」へ
「成長」の定義を変える――「経験の量」から「経験の質」へ
「会社」の定義を変える――「ムラ」から「チーム」
「ライフ」の定義を変える――「仕事との対立」から「仕事との共栄」へ
つまり、価値観を変えるということだ。
人生の折り返し点を過ぎた年寄が自ら価値観を変えるのは難しい。外圧や上からの圧力にさらされて、受け入れざるを得なくなるのだが、三つ子の魂はそう簡単に変わらないだろう。
一方で、若い人たちは変えざるを得ない。あと50~60年働かなくてはならないのだから。
だったら、変えるのは早いほうが良い。当分は、オヤジたちの風当たりが強いだろうが、気にすることはない。オヤジたちのほうが先に死ぬ。
「成果」を「時間あたり成果」へ変え、「成長」を「経験の質」へ変えるために必要なことは「自分の頭で考える」ことだ。
量を追うと自分の頭で考えなくて良い。何度も失敗すれば、自然にHowToが身に着く。オヤジたちはそうやって覚えてきたのだ。しかし、「時間当たりの成果」を求め、「経験の質」から成長するには数少ない失敗から学ぶために自分の頭で考えなくてはならない。
長時間働く必要はない。自分の頭で考えれば良いのだ。
残業代はあてにせず、能力を得ることに金と時間を使うことだ。
人生は長い。目先の残業代にとらわれてはいけない。
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