ルビィのぼうけん
ルビィのぼうけん リンダ・リウカス作 鳥居雪訳
この絵本は、新しいことを覚えるのが好きな女の子、ルビィ(Ruby)、変わり者と呼ばれているペンギンたち、孤独が好きな雪豹(Snow Reopard)、ときどきオジャマ虫を育てている狐、カップケーキを作っているロボット、ニシキヘビがペットのジャンゴが登場する。
IT業界にいる人は思わずニヤリとしてしまう。 そうそう、仕事で旅行にでかけているルビィのお父さんの写真は、まつもとさんに似ている。 もし、主人公がパールちゃんだったら、おばさんだから、物語が変わってしまう。
この絵本は、リンダ・リウカス氏は子どもたちが「プログラマー的思考」ができるようになるために書いたようだけど、文科省がはじめた「プログラミング教育」の「プログラミング的思考」で参考にされているようだ。
この本の「プログラマー的思考」にある要素のうち、「プログラミング的思考」で扱いにくい要素があるようだ。
「データ構造」「抽象化」「関数(一般化)」「デバッグ」が扱いにくく、「シーケンス」「小さく分ける(分解)」「ループ(繰り返し)」「アルゴリズム」は扱いやすいようだ。
大人向けの部分に書いてある、「れんしゅう1」から「れんしゅう22」までのすべての要素を継続的に教えると「プログラマー的思考」ができるようになるのだけど、一部それも単発では「プログラマー的思考」は無理だと思ってしまう。
閑話休題
大人向けの解説に↓こんなのがある。
最近モヤモヤしていたことだ。
プログラミング教育でよく使われる、code.orgの古典的な迷路(angry birds)もアルゴロジックはアルゴリズムを題材にしたものだ。 これらサイトでは正解すると少ないステップ数があることが示される。
それはそれで良いのだけれど...少ないステップ数のアルゴリズムの方が良いアルゴリズムと教える人がいる。
↑これより、↓これの方が良いのだと。
「ルビィのぼうけん」の解説にあるように
異なったアル ゴリズムは、それぞれの用途によって使い分けるものです。
なのだ。
一般的には、簡潔なアルゴリズムの方が最適であることは多い。しかし、プログラムを高速化するときに、ループを展開して順次処理にするのは常道だから、簡潔なアルゴリズムがいつも最適とは限らない。
状況や場面によって最適のアルゴリズムは異なるから、状況や場面に合わせて選択しなければならない。 だから、複数のアルゴリズムを考えられる、頭の柔らかさ、発想の柔軟さがとても×2重要だ。
教える人は、迷路の問題のアルゴリズムを教えるときに、「最小ステップが最適だ。」ではなく、「少ないステップにするにはどうしたらよいか?」という問いかけが必要なのだと思う。
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