「技術の調べ方について」の質問
twitterで↓こんな投稿を見つけた
本当に辛い。
— ゆうき@PythonとJavascriptとPhotoshopとミニマリスト (@yuuki_wifi) September 26, 2020
辛い。
エンジニアになれたはいいがわからないことが多すぎる。
「技術の調べ方について」自分のできうる限りの人に質問したはいいが回答が全く得られない。
それよりも質問の仕方が悪いと非難される。
どうすればいいのかわからない。
「分からないことがあったら何でも聞いてね」と言われて本当に聞いたら、キレられるのはよくあることだけど、投稿した新人君には大きな誤解があると思う。
誤解1:知っていることは教えられる。
知っているのと教えられるのは全く別の能力なので、自分が分からないことを先輩や上司が解るように教えてくれるのを期待しないほうが良い。
「分からないことがあったら聞いてね」と言う人は、自分が知っていることを教えられると勘違いしている人だ。いざ質問すると教えてくれないのは、意地悪しているのではなく、教える能力が無いだけだ。教師ではないのだから期待してはいけない。
誤解2:説明してくれたらなんでも理解できる。
訊ねた側と訊ねられた側の知識レベルの差が大きければ大きいほど、教えるのが難しくなる。
必要な前提知識が無かったら、理解させるのはまず無理だ。前提知識から教えようとすると膨大な説明が必要となる。
そこで、ストレートに「ぐぐれ」と言うか、わからないだろうと思いながら、レベルを下げないで説明するか、参考資料を紹介するかだろう。
気をつけなければならないのは、分かった気にさせてくれる人だ。分かった気になっているだけで、理解しているわけではない。体よく誤魔化されただけだ。理解していないのに分かった気になるので、理解が遅れる。
誤解3:いきなり一般解を得ることができる。
個別の技術ではなくて「技術の調べ方について」質問するのは、目の付け所が良い。しかし、ベテランでも「技術の調べ方」を他人に教えられるほど一般化できている人は少ない。
多くの技術者は、特殊解を積み重ねて一般解にたどり着くことが多いようだ。一般解を求めるなら、一般解にたどり着いていて、それを他人に教える技能を持っている人を探すか、特殊解を教えてもらって自分で一般化する必要がある。
誤解4:質問された側は親切に回答する義務がある。
質問のしかたが悪いと言われるのは、相手が答えられない質問をしているからだろう。
多くの先輩や上司は何でも知っているわけではないから、答えられない質問はある。素直に「知らない」と言えばよいのだが、技術者にとって「知らない」は、とても×2、言いにくい。いきおい、質問が悪いと言ってしまう。
まとめ
- 知っていることと教えられることは別の能力なので、知っていても教えられないことは多い。
- レベルが違いすぎると、質問に対する回答が膨大になるので、答える気力が失せる。
- 「技術の調べ方」のような汎用的な質問に対する回答を持っている人は少ない。
- 人は答えられない質問を受けると、質問した相手を責める。そういうものだ。
だから
- 回答は不完全と思うこと。
- 不完全な回答から学ぶ方法を身につけること。
- 自分で自分の能力を向上させる方法から始める。
かな。
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技術系の会社に就職するとエンジニアになれるわけではなくて、技術を身に付けて初めてエンジニアと名乗れるのだと思う。だから、新人君は「エンジニア見習い」くらいかな。
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