即戦力人材より貴重な人材
★即戦力人材より貴重な人材は暗黙知を形式知にできる人
転職して3月、1人で客先に行く事が多くなった。 半年前に入社した人は、研修期間1か月だったらしい。
仕事に必要な要素が知識、技能、ノウハウだとすると。それぞれ必要なレベルに達するまで研修や訓練が必要になる。
知識+技能+ノウハウ(コツ、暗黙知)
知識
知識はマニュアルやFAQなどで補うことができる。ICTを活用すると効果的だ。
技能
技能は一定の時間がかかる。身体的な要素が大きいから理解できてもできない。練習や訓練が必要だ。 かけ算の理屈はわかっても九九がスラスラ言えるようになるには練習が必要なのと同じだ。
ノウハウや暗黙知
ノウハウや暗黙知の習得には経験が必要だ。 言葉にならないノウハウや暗黙知をを獲得するには、体験から学ぶしか方法は無いから。
即戦力人材
即戦力人材を見つけるには、知識と技能とノウハウを持った人を探せばよいが、そう簡単には見つからない。 同業他社からスカウトするのが簡単そうだが、現状以上の待遇が必要だろう。 現状と同じか現状以下でスカウトすると長く続かないのではないだろうか? 政府がIT関連の施策で民間人登用と称して待遇を考慮せず公募しているのをよく目にするが、長くは続かないと思う。
そう、多くの人が、即戦力人材はニホンカワウソと同じだと知っているのに、探しているのだ。
早期戦力化人材
しかし、早期戦力化できる人材はニホンカワウソより沢山いる。 知識を習得する速さ、技能を習得する速さ、暗黙知を獲得する速さが速い人は早期戦力化しやすい。
知識を習得する速さは、学校などの成績(偏差値)や資格が指標になるだろう。
技能を習得する速さは競技経験(体育会系)や芸事経験が指標になるかもしれない。
知識や技能の習得には適性(センスの良し悪し)がある。
センスの良い人は、知識の習得が速かったり、技能の習得が速かったりする。 往々にして、センスの良い人は、習得方法を言語化しなくても習得できるから、暗黙知を形式知にするのが苦手だ。 だから、自分を超える後進を育てることができない。
暗黙知を形式知にする能力
注目すべきは、知識や技能を習得した経験を言語化できること、つまり言葉で説明できることは重要だ。暗黙知を形式知にすることができる。
結論
即戦力人材より貴重な人材は暗黙知を形式知にできる人、暗黙知を獲得する速さが早い人だと思う。
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