みずほ銀行報告書
ダメ会社あるある満載 みずほATM障害とトップの奇麗事 日経ビジネス (2021/6/22) 河合 薫
★教訓は、インシデント対応担当は、ポストではなくまだ無能化していない者を充てなければならないということ。
みずほ銀行で発生したの障害の報告書を、システム障害という観点ではなく、組織風土の観点から論じた記事。
河合薫氏によると、
今回の報告書には、仕事の最高の褒美が「ヒエラルキーを登ること」になっている大きな組織の問題点がつづられていた。「大企業あるある!本」とネーミングしたくなるほど面白かった。いや、面白いというのは不適切か。もとい。実に、興味深い内容だったのである。
らしい。
ピーターの法則を引いて、
無能化の元凶が階層組織にある以上、どんなに優れた能力を持つ人でも、階層組織の“わな”にはまらない「正しい努力」が必要不可欠だ。
それはトップが「現場」を知ることであり、トップが「現場」との距離を縮めること以外、“わな回避”の打開策はない。
とおっしゃる。
河合薫氏はトップの責任を指摘される。しかし、ピーターの法則は上層部だけの問題でなく、どの階層にも当てはまる。つまり、組織全体が総じて無能化しているということだ。ピーター先生によると、仕事はまだ無能レベルに達していない一部の社員によってなされるらしい。
今回の事故は、まだ無能化していない社員だけでは対応できないくらいの規模だったのだろう。最初の対応が後手に回り被害を拡大させたため、少数の無能化していない社員だけでは対応できなかったのだろう。
★教訓は、インシデント対応担当は、ポストではなくまだ無能化していない者を充てなければならないということ。
組織風土に原因を求める見立ては正しいのだろう。しかし、風土を変えるのは無理だろう。これまで大企業で自浄作用で風土改革した企業があるのだろうか?
日産やSHARPは変わったが、会社が買収されそれまでの組織風土を否定された結果だ。みずほ銀行は3兆円にも及ぶ公金を注入されて生き延びた企業だ。自浄作用で風土改革ができるなら、その時に改革できていたはずだ。
つまり、改革しない組織風土なのだ。
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